有紀さんと和也くんの結婚式・披露宴に備え、土曜日の昼過ぎに自宅を発った。
午後3時頃くるみさん宅到着、彼女の進路のことなど話した後、午後5時にくるみさん宅を出て地下鉄で博多駅まで出た。
そこでアミュプラザで買い物をしていた絵理子さん家族と合流。6時に予約を入れていた博多駅筑紫口からすぐの「Italian bar バル道」へ向かった。
店に着くと、有紀さんと和也くんはすでに到着していた。有紀さん大好きの2人の天使たちは久しぶりの再会に既に興奮冷めやらない状態だった。
和也くんの実家が広島県福山市で、私たち夫婦が佐々町に住んでいる。それぞれの親族もその近辺に住んでいる。そして、結婚する有紀さんと和也くんは福岡で暮らしている。そんな状況から結婚式及び披露宴は互いの実家の中間で、現在当事者2人が済む福岡で挙げることになった。式場・披露宴会場をどこにするかを始め、一切のことは2人に任せた。その結果、2人が選んだのは福岡天神大名にあるゲストハウス「ザ ヴィラズ」だった。
この夜は、翌日に結婚式・披露宴を控え、家族で事前に祝杯を挙げようということで皆が集まったのだった。
絵理子さん家族、有紀さんと和也くん、そしてくるみさん。皆、福岡県内で暮らしている。和也くんのご両親始め親族のみなさんは当日、新幹線で来られるということで和也くんも当然、加わることになった。
この夜、飲めるのは研二くん、絵理子さん、くるみさん、そして私、和也くんは運転して帰るので残念ながらウーロン茶派へ回った。
先ずは生ビールとウーロン茶とジュースで総勢9名、乾杯のグラスを挙げた。
やがて、絵理子さんと研二くんががサプライズで用意してくれていた「HAPPY WEDDING!! Kazu kun ♡ Yuki chan」とチョコレートで描かれたデザートが出てくるころにはワインのフルボトル2本が空いていた。
私以外の大人は冷静で、明日があることだからと1軒で切り上げ、絵理子さん家族はホテルへ、有紀さん・和也くんは自宅へ、私たち夫婦はくるみさん宅へと向かった。
帰りはタクシーで10分ほどでくるみさん宅へ到着。しかし、この時、既に酔っていた私は、もう少し祝杯を挙げたいからとくるみさんのマンションのすぐ前の彼女の引っ越しの際、3人で寄ったことのある居酒屋の暖簾をくぐった。福岡は、いたるところに飲み屋があるのが実に良い。
店は、それほど混んでいなかった。中ほどのカウンターに座り、あん肝をつまみにぬる燗で始めたのだが、しばらくすると恋人同士だという一組の若い男女と仲良くなった。
最初は離れてカウンターに座っていたのだが、いつの間にか2人がそれぞれ私の両隣に座り、明日結婚する娘の話をしたり、2人のこれからのことを色々聞いたりと看板になるまで一緒に飲んだ。
とにかく、はしゃぎたくなるほど嬉しい夜だった。