峰野裕二郎ブログ

私の在り方を問う

since 2005

「コーヒーストップ」という感じ

2019年07月18日 | 移住
コーヒー本来の味と香りを楽しむために、自宅でコーヒーの生豆を焙煎するようになって4年が経った。
3人の子供たちの私の焙煎するコーヒー豆に対する評価は高く、彼女らのリクエストにも応えている。

コーヒーは、元々コーヒーノキという植物のコーヒーチェリー(果実)から出来ている。
コーヒーチェリーの中の種子がコーヒーの生豆であり、コーヒーチェリーから種子を取り出す工程は精製と呼ばれる。

精製されただけの生豆は薄い緑色をしていて、青臭いにおいがする。農作物そのものといった感じだ。ただし、梅干しの種のようにやたら硬い。歯で噛んでも簡単には砕けない。

この生豆に熱を加え、焙じて煎る工程を焙煎という。
焙煎することで生豆に化学変化が起こり、あの独特の風味が生じてくる。
ただし、コーヒー本来の風味は2週間ほどで損なわれる。

そこで、そこそこ頻繁に焙煎することになるのだが問題が1つある。
焙煎時、チャフと呼ばれる生豆の薄皮が剥がれ周囲に飛び散るため、焙煎作業は勢い屋外でということになるのだが、その都度、必要な器具類を取り出し設置し、終わると収納しなければならないのだ。

そんなことから、移住した暁には焙煎専用の工房を持ち、そこに業務用の焙煎機を据えたいと思ってきた。
ついでに、カフェのようなものが出来たらいいなとも思っていた。

ただし、その「カフェのようなもの」の具体的なイメージは持てずにいた。
「カフェ」ではないし「コーヒーショップ」でもなければ「喫茶店」でもなかった。

加賀美に移住することを決めた後のある日、いつものようにくるみさんとビデオ通話をする中、加賀美で開こうとしている「カフェのようなもの」の話になった。

機会を捉えては海外に出かけているくるみさん、外国のカフェテラス文化がたいそうお気に入りで、折々それについて聞かされていたのだが、加賀美で開こうとしている「カフェのようなもの」について、テイクアウト形式でテラス席を設けたらどうかと提案してくれた。

その一言で、もやもやしていたものが瞬時に吹き飛び、頭の中のスクリーンにそれは鮮やかに映し出された。

スペシャリティコーヒーの提供を主に、立ち飲みやテイクアウトの形をとる「コーヒースタンド」というカテゴリーがあるが、それとも異なる、他のどこにもない、あの場所だからこそ出来る独自のスタイルのコーヒー屋を1つの文化として加賀美の地でひっそりと花開かせることができたらいいな。

感性が刺激されて止まない。
コメント
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