明るい朝だった。今日は母の物忘れ外来への通院日。そして母の誕生日だった。その誕生日にこともあろうに転んでしまった。家から5mくらいのところで、足が縺れた感じで鼻で全体重をうけてしまった。怪我もさることながら倒れたショックが大きかったらしい。私もそばにいて・・・とショックだった。見るからに痛そうだったが、大好きな先生に診てもらって少し安心したらしい。ともかくたいへんな日だった。
夕飯を食べるころには、怪我をしたことも忘れている・・・・。まだ諸々の判断は出来るが、なんとも胸が痛む病だ。母は軽いほうだが、そのうち日本中にこんな老人がもっと増える。だれがどこで看るのだろうか。施設は認知症だけでなく日常生活ができない人であふれるのは目に見えている。施設で暮らしても自宅で暮らしても、介護者の負担はどんなに重いだろうか。今日は幸い通りがかりの人が助けてくれたが、私は母を起こせなかった。日常の介護などとても無理だ。
わけのわからない政治家や官僚の問題が新聞、週刊誌、TVで毎日報道される。いちいちコメントする気力もないが、この国はそのうち滅びる気さえする。早く神さまのところへ行ったほうがよさそうだ。
そんなときにメールが中島みゆきのファンの方からメールが届いていた。
希いに希う人ほど 希いを口に出さない 誰に打ち明けてみても 届かなかった日が多すぎて
欲にまみれた希いばかりが 先を争って叶ってゆく
ささやかな希いばかりが 粉雪のように残される 肩を抱いてみても 頬を寄せてみても
何ひとつ ほんとは聞いていなかったんだ つましい希いだったのに