心地よい風が吹いている夕暮れ時。虫の声が大きくなった。4種類ぐらいは聞き分けられる。この地はいい。自然は豊かで、人も豊かだ。
陽気のせいか体がだるいし頭も重い。この時期の長雨を「すすき梅雨」というとか。でも、わたしだけでなく皆さん体調が思わしくないらしい。そして「無気力」「ダラダラしている」など倦怠感を感じるともいう。最近、世の中が自分とは全く別の世界で進んでいる気もする。政治にしてもそうだ。コロナ禍にしても、このウイルスは人間の心を読むような特殊なウイルスかと思う。モグラたたきのようにたたいてもまた出てくるようだ。医療関係の人たちの気持ちが折れないことを祈っている。
私などはのんきに時を待つしかないと言えるが、現場ではそのようなことは言えない。災害や交通事故や事件で子供だけが残されたという話は聞いていた。コロナでもそのようなことが起こっている。その命が助けられる命だったとしたら、やはりむごさを感じる。
確かに今起きていることへの迅速な対応はとても大事だけど、ぜひセーフティーネットを見据えたシステムを作ってほしいと思う。北欧などの女性の就労者は多いというが、福祉的な仕事に携わる人が多い。老人の介護や子供たちのケアだ。それがきちんと組織化されてもいる。私のようなおばあさんでもご近所の見回りくらいはできる。
などいうことを考えていた。一つぐらいできることはあるだろう。ここでぼんやり大家さんの庭の虫の声を聞いていることもできることなのかもしれない。