このところあちこちで雪の便りが聞かれる。今の時期でも高山に登りたいところだが、真冬の3000M級の山に一人で入るほどの技術も度胸も装備もない。それでもやはり雪の山は魅力的なので少し低い山の森をスノーシューでバホバホ歩くのも楽しいものだ。しかし今年はもう少し楽しみを増やしたいと何十年ぶりかでスキーをしてみようと思い立ち、乗鞍高原に出かける。
正式にはスキー場はまだオープンしておらず、プレオープンということで一部のリフトのみ割引料金で動かしているだけだが、初心者にはちょうどよさそうだ。
着いたその日は時間がないので宿の周辺を散歩。空の雲がきれい
牛留池から乗鞍剣ヶ峰と高天原がよく見える
翌日からスキーを借りて滑るがお天気はあまりよくなく、雪が降ったり止んだり。日が差していないときはリフトに乗っていると寒くてしかたない
平日ということもありスキー場は人が少なくストレスなしに余裕をを持って滑れる状態だが、自分の腕前というか足前の方はストレスだらけである。さすがに少しは覚えていて方向転換と止まることはできるが、なかなかきれいにスキーを揃えて曲がることができない。
それでもまだ滑っているときは下手なりにどうしたらうまく曲がれるか工夫したりしてそれなりにおもしろいこともあるのだが、リフトに乗っている時が問題である。ふだん山へ登っているときは動いているのが基本なので、リフトに乗ってじっとしている時間がなんとも無駄でまどろこしい気がしてくる。考えてみると1時間ゲレンデにいても滑っているのは10分、残り50分はリフトに乗って寒さに耐えているだけのような気がする。それがゲレンデスキーといわれればそのとおりではあるのだが。
山登りをする人たちが最近バックカントリースキーに嵌るのがよくわかる気がする。荷物を背負って滑り止めの着いた山スキーで時間をかけてガシガシ登ったあと、滑り降りてくるのはあっという間の楽しみだが、体も温まるし、達成感、爽快感はゲレンデのそれとは全く違うもののような気がする。できればやってみたい気がするが、地形、雪質、天気などがきちんと読めないと雪崩、道迷いなど遭難と紙一重なのでなかなか難しそうだ。