ロッコさんの散歩

街を歩く。近くの山に登る。店に入って安くておいしいものを食べる。掘り出し物を見つける。それが散歩の醍醐味。

LIFE

2014年04月14日 | 映画

「さえない中年妄想男の冒険譚」といってしまえば身も蓋もふたもないが、それなりにおもしろかった。「LIFE」はすでに廃刊になったアメリカのグラフ雑誌だが、そのLIFE社が舞台となっている。 ネットの普及で出版界も様変わり、LIFE以外にも多くの雑誌がなくなってしまった。日本でもアサヒグラフという写真誌があったがこちらもとっくになくなってしまった。

ウォルターはLIFE社で写真のネガの管理を担当する社員。同僚の女性に思いを打ち明けることもできない弱気の彼だが、空想の世界では勇ましい男に変身する。LIFE誌の廃刊が決まり会社ではリストラが始まる。LIFEの最終号の表紙に写真家ショーンの作品が決まるがそのネガが見つからない。リストラ担当の嫌味な髭の上司に責められ、本人に訊くしかないとショーンを追って旅に出るウォルター。アイスランドの海に飛び込み、得意のスケボで滑降し、アフガニスタンの奥地の山に登ったりしてやっとショーンを見つけネガの所在を突き止める。意外にも身近なところにあったネガを上司に渡し、ウォルターもリストラで会社を去るが、完成した最終号の表紙にされたその写真とは・・・。

物語はウォルターの妄想、空想、現実が入りまじる形で展開される。現実だけで描かれたらそんな馬鹿なと思える現実の部分もなんとなくありえると思わされてしまう。

自分自身は生来の怖がりなのでこれまで大した冒険などしてないはずだが、実際にその場面にいるときは案外気づかず、あとから考えて危なかったなぁと思うことは時々ある。しかしそれって冒険というより無謀ということなんだろうか。人生終盤、守りに入るか、少し大胆に冒険して攻めるか、それが問題だ。

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