大糸線に乗って松本を過ぎるとすぐ見える台形が特徴的な山、有明山に登る。登山口の有明、中房温泉は燕岳を経て槍が岳方面、常念岳方面への主要ルートでもあるので何度も来ているが、有明山にはこれまで登ったことがなかった。登山地図によれば標高差900M足らず、直線距離にすれば2キロほどだが、コースタイムは上り4時間、下り3時間となっているので急登は間違いないが、それ以上になかなかの難路らしい。
有明荘の辺りは紅葉真っ盛り
0740時、有明温泉の駐車場奥の登山口から登り始める。やはりかなりの急登である。いったん尾根に出て少し緩やかになるがまたすぐに急登、しかも木の根の張りだした道は段差もあって歩きづらい。木の根っこにしてみれば散々踏まれて文句を言われる筋合いではないだろうが。
唐松の紅葉に癒される
特に危険な本格的な岩場はないが、ロープやらクサリが多い。一定のペースを保って歩けないのが時間がかかる原因か。
頂上が近くなったところで左の尾根に入るが、それまで付いていた目印のテープがないし、そのうち踏みあとも怪しくなってきたので道を間違えたことに気づく。
引き返し始めると、あとから上ってきた3人組に出会う。「道が違うようなので引き返している」というと3人組のリーダーに「いや、これで間違いない。不安だったら一緒に行きましょう」と確信をもっていわれる。そういわれると断りきれず、自分でも9割は間違いだと思うのだが残り1割くらいは間違いないのかもという気持ちがあって一緒に行くことにしてしまう。時折道のようなところもあるのだがそのうちヤブこぎになり、私としては引き返したいのだが、リーダーはまだ突き進もうとする。それからしばらくしてやっと納得して引き返すことにしてくれて思わずホッとする。
やっと修正して正しい道をたどり、有明山頂上(2268M)着
立派な光輝くステンレス製の鳥居と小さな社がある。鳥居は避雷針を兼ねているとのこと、納得。
鹿島槍方面
間違えて上った反対側の山。地図で見ると標高2283Mであちらの方が標高が高い
ここから20分ほどのところに南峰もあるのだが、道迷いで時間のロスもあるし帰りのバスの時間もあるので省略、すぐに下山。急登だっただけに下るのも速い。1550時のバスに乗るつもりだったが、ギリギリで1400時のバスに間に合った。
バスから見る中房林道には午後の光が当たり、輝いていた。穂高駅前のカフェでカレーうどんを食べる。以前ここで食べた豆のカレーもおいしかったがうどんもおいしかった
いつもながらきれいな穂高町のマンホール
今回は 分岐を右に行くべきだったのを反対方向に入るという初歩的なミスを犯してしまったが、後続の3人組も間違えたし、時折踏みあとらしきところもあったのでけっこう迷い込む人もいるようだ。私一人だったらあのまま分岐まで戻ってすぐに修正できたのだが、たまたま人に出会ってしまって誘いに乗ってしまったのはまずかった。地図の確認を怠り、明らかに私の判断ミス。いい勉強をさせてもらった山行だった。