五色ヶ原といえば立山から薬師岳方面に向かう途中にある広々とした台地が有名だが、もう一つ、岐阜県の高山から平湯に向かう途中、バスの中から「五色ヶ原入り口」の看板が見え以前から気になっていた。調べてみると乗鞍岳の西側の山腹のエリアで入山が規制されており、入るにはツアーに参加しないといけないらしい。その分保護された貴重な森が保たれているとのこと。夏だけ運行される高山からの早朝のバスに乗ればツアーの集合時間に間に合うとのことなので行ってみることにした。
コースはいくつかあるが今回参加するのはシラビソコース。7時集合で出発場所まで車で移動後、出発
森は美しい苔に覆われ、その間には倒木更新された木々が点在しその間を歩いていく
苔の森としては八ヶ岳の白駒の池周辺などが有名だが入山する人数が全く違うので、管理されたここ五色ヶ原の森のコケの厚み、種類の多さなどは比べ物にならない気がする
夏の花は終わっているが、秋の花トリカブトがよく咲いている
ガマズミの実
雨の後だったので流れは水量が多く美しい
コースの途中には休憩用の小屋も用意され、トイレもウォシュレット付き
岩魚見小屋
澄んだ雄池
カエンダケは見るのが初めて
クマの生息域なのであちこちに爪痕が
ツアーのゴールの滝は圧巻
横手滝
布引の滝は伏流水が噴き出し、美しいコケの生えた岸壁を流れ落ちる
桜根滝と布引の滝
布引の滝は間近で観ることができ、その迫力と美しさに圧倒される。これまでそれほど多くの滝を観たわけではないが、スケールの大きさでは立山の称名滝、美しさから言えばこの布引の滝が際立っている。
今回は1日コースに参加したが、他にもコースはいくつかあり、手軽な半日コースもある。ツアーなのでガイドさんの話も聞けて1日コースで9000円の料金は高くはなかった。
ディズニーランドが究極の人工の癒しの場だといしたら、森に包まれてゆったりした気分を味わえる自然の癒しを感じられる空間が五色ヶ原だと思う。誰でも入れる森とは違い、入山人数を絞り環境負荷を減らした森の良さを改めて感じた。日本での管理された森の存在は貴重なものに思える。他のコースも機会を改めてぜひ歩いてみたくなった。