のりぞうのほほんのんびりバンザイ

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吉永小百合・知られざる母への思い

2007年11月18日 22時27分19秒 | テレビ鑑賞
■日曜21時「NHKスペシャル」にて放映。

人格は表情に、外見に如実に反映されるのだと思い知らされた。
凛とした美しさ。
品のあるたたずまい。
落ち着きのある耳なじみのよい語り口調。
美しいのに親しみ深い。
親しみ深いけれども、神々しい。

天分の美しさを持って生まれたにも関わらず
いや、持っていたからこそ、「女優」として
私には想像もつかないような多くの悩みや苦しみを抱えることになった人生。
「サユリスト」なる男性が多く現れ
男女問わず「理想の女性」としてあがめられもてはやされてきた苦悩。
その中で奢ることなく、自分を見失わずに生きたいと願った
彼女の女性としての普通の感覚が痛々しい。

周囲に振り回されることなく、自分にできること、
自分がしなければいけないこと、自分がしたいことを
模索することはとてつもなく難しい。
流れに身を任せたほうが随分と楽に生きていけるだろう。
けれども、彼女は流れに逆らって自分と向き合った。

その強さ、その潔さが現在の気品ある佇まいにつながっているのだと思う。
だから今なお、彼女は「別格」として存在し続けているのだな、と
彼女の姿を追ったドキュメンタリーを見ながらしみじみと思った。

ちなみに私には辛口のおばがいるが、その辛口のおばも
吉永小百合さんについては、好意的に表現している。
彼女いわく
「若い頃は、どこがいいのかちっとも分からんかったけど
 今は本当にきれいやねぇ。やけん、数十年前から
 「さゆりすと」として彼女を追いかけとった人のことは
 「見る目がある人やったんやね。」っち、尊敬しとんよ。」
とのこと。


・・・ん?
よくよく考えると、好意的に表現されているのは、
吉永小百合さんではなく、どちらかというと「さゆりすと」?
まさか、さゆりすとの方々も
こんなふうに九州の片隅で尊敬されているとは思うまい。