旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

僕は旅立つ 東へと向かう列車で 山陽新幹線を完乗!

2018-03-22 | 呑み鉄放浪記

 福岡への出張は大抵が航空機だから......久しぶりの博多駅、大きいな立派だな。 

山陽新幹線は多様な形式・愛称の列車が走る。眺めて飽きることはない。
トップランナーはすっかり亜種になってしまったスピードスターの500系「こだま」。 

 

種田山頭火に見送られる土曜日午後の新山口駅。
昨夜ここに途中下車して、宇部の町で飲み、山陽のローカル線を呑み潰してきた。 

N700系と云うのかな。「のぞみ」で広島までつなぐ。 
新大阪以東では満席の「のぞみ」も山陽路では自由席にずいぶん余裕があるね。 

 

広島駅のコンコースは工事中、残念ながら一杯飲むような店舗はない。
然らば名物 "おにぎり弁当" を求めて、おかずを抓みに缶ビールで一杯。 

広島からは長駆鹿児島から走って来たN700-8000「さくら」に乗車する。
ちょっと雰囲気が違うのは、車体に薄いブルーを纏っているからだろうか。 

 

岡山の上りホームに「倉敷ぶっかけうどん」のスタンドを見かけた。
茹で上げたうどんに、様々な具材や薬味を乗せ、少量のだし汁をかける倉敷の家庭料理。 
とろろにおろし生姜の "ぶっとろ"、美味いねこれ。〆の一杯にツルっと最高ですね。 

陽が落ちた岡山駅からラストランナーに乗り込む。始発列車はガラガラ。
駅々で後続に線路を譲る「ひかり」は、思いがけず時間をかけて東へ進む。
19:41、とっぷりと暮れた新大阪駅、2日掛かりの山陽新幹線の旅をここに終えるのです。

山陽新幹線 博多~新大阪 644.0km 完乗

桜の便りが聞こえ始めて、ほどなく新社会人や大学生活スタートの季節。
太田裕美が流行った70年代、都会へ向かう象徴は寝台列車だったろうか。
今では北へ西へと新幹線が通じて、恋人たちの時間距離は短くなりましたね。 
この詩のメンタリティーは現代にもあるのだろうか。

木綿のハンカチーフ / 太田裕美