旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

夕暮れの瀬戸内海をめざして 広島電鉄宇品線・皆実線を完乗!

2019-03-17 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

 夕暮れの紙屋町電停にサンフレッチェ電車がやってきた。良く見ると5連節車だ。
宇品線を往く1系統は、広島駅と繁華街、市役所と港を結ぶ。輸送密度が高いのだろう。 

平和記念公園を訪れるには、本通電停か袋町電停か。今日も祈りを捧げる人が絶えない。 

LRTって云うのだろうか、低床でバリアフリーな電車は、渋滞する車を横目に軽快に走る。
中心街から40分、終着の広島港(宇品)は、フェリーターミナルに隣接した近代的な電停だ。 

ターミナルを抜けて埠頭に出る。東京に遅れること30分、陽が今まさに沈んでいく。
徐々にシルエットになっていく瀬戸内の島々が美しい。 

 広島港(宇品)から広島駅にダイレクトアクセスする5系統、比治山通りを皆実線で往く。
この線を潰すと広島電鉄も全線完乗、っとその前に宇品三丁目電停脇の「美和」を訪ねる。 

 

 大皿料理が並ぶ長いカウンターが店の奥まで延びる。 すでに常連さんでいっぱいだ。
基本の "ポテトサラダ" を頼む。店の力量が窺えるからね。クリーミーで美味しい一品だ。
今宵は呉の酒でいく。"雨後の月 純米酒" は県産八反錦で醸した旨みのある酒だ。 

 

この "数の子" の塩辛さが酒をすすめる。すぐさま二杯目の "宝剣 純米酒" を求める。 
こちらも呉の八反錦で醸した正に地酒、さらりとした旨みの酒だ。
〆は "焼き餃子" をいただく。この店、元々餃子がメインだからね。敬意を表して。
まるで揚げ餃子のような一品は、酒の肴にもピッタリだ。 

 

 ちょっとほろ酔って皆実六丁目電停へ。5系統の電車はここから皆実線を北へ走る。 
電停を6つ数えて的場町、皆実線はここまで。これで広電の全路線を完乗になる。
電車は本線に合流して、ガタゴトと夕闇の荒神橋を渡って行った。広島駅まではあと少しだ。 

広島電鉄・宇品線 紙屋町東~広島港(宇品) 5.9km
広島電鉄・皆実線 皆実六丁目~的場町 2.5km 完乗 

きみの朝 / 岸田智史 1979