札幌だけど「おたる三幸」です。古いビルの地下1階だから地下街と深度があっていないから探したなぁ。
お約束の生ビールは “サッポロクラシック”、ようやく巡り会いました。アテは “身欠きニシン”、好きなんです。
長い長いカウンター、6名ほどで囲めるテーブル、100人は立てる大箱の老舗立ち飲み屋に今宵は独りきり。
カウンターの中は厨房設備の整った広々としたカウンター、アテは一品一品丁寧に仕上がっていくね。
ビールと合わせたかった “ハムカツ” が届いた頃にはすでに日本酒、まあいいか。
一杯めは増毛の “國稀”、ちょっと古いけど「駅STATION」の倍賞千恵子の居酒屋をイメージする。
淡麗辛口でスッキリの後味だからフライにも合うね。
黒板に “焼き蟹” のチョークの文字を見つけてたら躊躇なく注文、ちょっとお得な今日のおすすめなのだ。
暫し無口になって(いや最初からおひとり様ですから)カニの足と格闘する時間もまた楽しい。
ほぐした身にレモンを絞って箸で運ぶと北の潮の香りが口の中に広がる。そんな気になるね。
酒は二杯目の “宝川”、小樽の蔵には函館本線を呑み潰す旅で訪ねたと思う。
旨味広がるスッキリとした口当たりは「冷でよし燗でなおよし」の辛口純米酒、旨い食中酒なのだ。
っで小腹を満たすのは “たぬき豆腐”、こればっかりは料理人が関西から持ち込んだものでしょう。
ほろ酔いの足を励まして地上に出ると、前線が通過する今宵は冷たい雨がアスファルトを叩いている。
駅前でタクシーのシートに収まって、雨に滲む赤いテールランプを眺めている二日目の夜なのだ。
ジェームス・ディーンのように / Johnny 1981