旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

駅そば日記 熱海「爽亭」

2022-01-05 | 旅のアクセント

 夕暮れの熱海駅1番ホーム、つい今し方伊豆高原行きの黒船電車が出発して落ち着きを取り戻したところだ。
この店は上野駅や池袋駅にも展開しているので、首都圏の方にも馴染みのある名前かも知れない。

券売機脇のポスターを眺めて、ご当地色のあるメニュー “熱海そば” のボタンを押す。
先客は乗車勤務を終えたところらしい制服姿のJRマン、それにセーラー服の女子高生が無心に啜っている。
駅そばスタンドで女子高生と並んで立つのは多分初めての経験か?この違和感にちょっと落ち着かない。

     

丼をカウンターから受け取る。“あおさ” と “しらす” とたっぷりの “青ネギ”、なんだか磯の香りがしてきた。
そばにあおさを絡めて、ちょっと大胆な一口をズズッと啜る。やや甘めの汁に具の塩味が染み出して美味しい。

今年も出かけた先々で温かいそばを啜ったら、土地土地を感じてきっと楽しい出張や旅になると思うのだ。


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情熱・熱風・せれなーで / 近藤真彦 1982