旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

JY09 山手線立ち呑み事情 立飲スタンド三楽@田端

2022-07-27 | 大人のたしなみ

 手酌のビールを一杯飲み干して人心地がつく。お通しはお揚げともやしの煮付け、結構いい味出している。
申し訳程度のレタスを敷いて “厚切りハムソテー” がカウンターにのった。テレビは川の氾濫を叫んでいる。 

線路の流れに囲まれて中洲のような東田端1,2丁目、昭和の世から時が止まったかの様な一角がある。
都道高架下の三叉路を左に折れると、薄暗い立ち飲みスタンド、更に早番の鉄道マンが屯する角打ちが並ぶ。
どちらも余所者にはかなり難易度が高そう。っで、まだ先客3組の立ち飲みスタンドの縄のれんを潜る。

プラスティック製のボウルに入った角氷をおたまで掬って、サーバーからジョッキーに炭酸が注がれる。
二杯目は “レモンハイ”、決してキレイとは言えないジョッキーはご愛嬌、ここでは味わい深いと評したい。

引き戸の上には品書きの黒板が掛かっている。壁面の柱では扇風機が首を振って淀んだ空気をかき混ぜる。
壁にはモルツ樽生ビールのキャンペーンガール、健康美と浴衣姿が油にまみれて微笑んでいるね。

さて、三杯目に “ウーロンハイ” を択んだら、ご常連さんに倣って “ハンペンバター” を注文する。
プライパンにバターを敷いて、手のひら大のパンペンに焼き色を付けてくれる。一味を振るか、柚子胡椒か、 

案外美味しいアテになる。今宵は〆て1,490円、古き良き昭和な風景に溶け込んで愉しい時間を過ごした。
次回、山手線は大きく左カーブして武蔵野台地へと登っていく。駒込界隈でお会いしましょう。

<40年前に街で流れたJ-POP>
待つわ / あみん 1982