旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

風を感じて! 錦繍の赤城山とZとキノコピッツァと

2023-11-04 | 単車でGO!

青々とした牧草地が広がって、まるで北海道の牧草地のような風景でしょう。
昨夜、Webの紅葉情報と睨めっこして、目的地を赤城山に択んだ。カルデラ湖周辺が見ごろを迎えている。

ほぼ日の出の時刻にイングニッションを回してR17を北上してきた。朝の空気は引き締まるほどに冷たい。
4車線になったり2車線に戻ったり、まだまだ整備途上の上武道路、利根川を渡ると赤城山の存在感が大きくなる。

P17(上武道路)の高架を降りて、県道4号線へ右折する。
正面に赤城山を捉えて裾野を駆け上がると、ひときわ目を引く朱色の「赤城山大鳥居」が見えてきた。

県道4号線には100m単位で標高を示すサインボードが出ている。
雄大な裾野が広がる赤城山だけど、さすがに900mを越えると九十九折りが始まった。

1,000mのボードがキラリと煌めくころには、身体が硬くなった気がする。電光掲示板は10°を切っている。
外輪山を越えるピークは1,400m、その内側には錦繍の世界が広がっていた。

昨日は大陸から流れ込んだ寒気の影響で、上越国境は降雪とニュースが流れていた。
そのおすそ分けだろうか、最高峰の黒檜山(1,828m)にはシュガーパウダーが振りかかっている。

原生林に囲まれた大沼は80万㎡のカルデラ湖、北西の外輪山の切れ目から沼尾川となって流れ落ちる。
湖面の藍と、周囲の峰々にナナカマド・ミズナラ・カエデの赤や黄とのコントラストが美しい。

大沼湖畔に建つ朱塗りが美しい赤城神社は、赤城山と湖の神様「赤城大明神」を祀ったパワースポットだ。
穢れを清める手水舎で龍神が御神水を吐いているのが印象的なのだ。

最高峰の黒檜山(1,828m)直下で外輪山を越えたら、北へ流れる赤城川に沿って沼田方面に降りる。

この県道が根利川にぶつかると南郷温泉がある。
この地で神官や名主を務めた鈴木家が関東では珍しい曲り家を一般公開している。
庭先の足湯を拝借して一息、寒さで凝り固まった身体が溶けだすようだ。

県道62号線に乗ったら、赤城山の東麓をぐるっと巡って南に転針する。
Zが渡良瀬川渓谷に向かって降りはじめた辺りに、プチリゾート風の一軒家レストランを見つけた。

秋らしく柿が入ったサラダを突っつくうちに “キノコピッツァ” が焼きあがった。
厚切りベーコンと風味あるしめじを絡めて、トロりチーズが糸を引いて、なかなかの美味。
熱いコーヒーで一息ついたら、乾いた北風に背中を押されて都会へ帰ろう。

<40年前に街で流れたJ-POP>
ASPHALT LADY / 杉山清貴&オメガトライブ 1983