旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

風を感じて! 野島埼灯台とZと房総フラワーライン

2023-12-16 | 呑み鉄放浪記

日中の気温は20度まで上がるという天気予報に促され、Zをツーリングに誘う休日。
せっかくなら陽光溢れる南房総をめざそう。Zはシートに包まってまだ眠そうな様子だ。

360°を海に囲まれた「海ほたるパーキングエリア」はボクにとって初めての訪問。
案外足速にタンカーや貨物船が行き交い、銀色の翼が次々に舞い降りて来るから、飽くことがない。

東京湾アクアラインから館山道に乗り換えて、ひたすら南へ向かう。シールド越しに太陽が眩しい。
房総半島最南端に位置する野島崎、八角形の洋式灯台「野島埼灯台」の白亜が青空に映える。

房総フラワーラインを西に走る。
海岸線は近くなったり遠くなったりするけれど、それでもきょうは穏やかな潮風は終始感じている。

フラワーラインが伊戸漁港に差し掛かったら、オレンジのLEDを瞬いて「漁港食堂だいぼ」を訪ねる。

つい注文してしまうノンアルコールビール、ブッフェの “わかめ卵とじ” がなかなか美味い。

まぐろ、ブリ、真鯛が踊って “定置網丼” が登場、なんとも豪華じゃないですか。
わかめを絡めたりして新鮮な刺身が美味しい。っと、下から “なめろう” と “しらす” が姿をあらわす。
それではっと、わさびを溶かすように熱い出汁をかけて、このお茶漬けまた絶品なので。

真っ直ぐに西へ延びていたフラワーラインは北に向きを変えると洲崎神社そして洲埼灯台。
対岸の三浦半島は剱埼(つるぎさき)灯台とを結ぶラインが東京湾の入り口になる。

冬至が近い冬の太陽は足速に西へと過ぎ去り、スロットを絞っても追いつくことはない。
館山湾(鏡ケ浦)をぐるりとめぐる間にもどんどんと高度を落としていく。

ペリー率いる黒船艦隊が初めて浦賀沖に来航してから今年で170周年になるそうだ。
復路は黒船(サスケハナ号)を模したラッツピングの東京湾フェリーで横須賀へ渡ろう。
大島と伊豆半島に嵌るように大きな夕陽が沈む。ジュって音がしたような。たぶん今年最後のツーリングだ。

<40年前に街で流れたJ-POP>
LONG AFTER MID-NIGHT / 稲垣潤一 1983「