旅の途中

にいがた単身赴任時代に綴り始めた旅の備忘録。街道を歩いたり、酒肴をもとめてローカル線に乗ったり、時には単車に跨って。

太陽の塔と豊川まどか嬢と大阪の粉もんと 大阪モノレール線・彩都線を完乗!

2023-12-30 | 呑み鉄放浪記 私鉄編

冬の陽に煌めくシルバーの車両にスカイブルーのラインをひいて上り下りの電車がすれ違う。
大阪空港行きが軌道けたを跨いで勾配を駆け上がってきた。千里丘陵は思った以上にアップダウンが激しい。

羽田からのボーイングが伊丹に舞い降りて、大阪で呑む旅が始まる。

大阪モノレールは伊丹空港から私鉄各線とクロスして門真市で京阪本線と連絡する。
1997年に漸く伊丹空港まで延びた訳だから、案外若い鉄道路線なのだ。

ピンクのラインの2000系電車は2001年のデビューだから今が働き盛り。
大阪空港を発ったピンクのラインは、阪急宝塚線と連絡する蛍池を支点にS字を描くと、
中国自動車道と一緒になって東へと流れていく。

やがて大阪モノレール線の車窓のハイライトである「太陽の塔」が見えてくる。
ご存知のとおり、1970年に開催された日本万国博覧会のシンボル、岡本太郎氏のデザインである。
金色に輝き未来を象徴する「黄金の顔」は、半世紀の時を超えて大阪の街を見つめている。

太陽の塔が見下ろす万博記念公園から彩都線が分岐している。
軌道けたが描く曲線美と機能的なポイントの動きは、なかなか美しく見応えがある。

茨木市と箕面市の北部山間部に広がるニュータウン「国際文化公園都市(彩都)」は現在も開発中。
最急勾配50‰を「1970年大阪万博50周年記念号」が登ってくる。シンプルながら美しいデザインだ。

終点の彩都西駅、大阪万博の「青」と関西万博の「赤」のロゴを並べてラッピング電車のドアが開く。
EXPO'70の「ワクワク・ドキドキ感」を車両で想起させ、2025年の関西・大阪万博を盛り上げるそうだ。

シンプルなチャイムが短く鳴って、万博記念公園に最新鋭の3000系電車が入ってきた。
2018年から走り始めた電車は、先輩諸氏と違って曲線的なラインが若々しく斬新だ。

万博記念公園は吹田JCTと隣接している。この先大阪モノレール線は近畿自動車道と並んで南へと流れる。
やがて東海道新幹線を跨いだ3000系は、長い鳥飼大橋で淀川を渡ってラストスパートをかける。

終点の門真市駅では鉄道むすめ 豊川まどか嬢が乗り換えのアテンダントをしている。
なんとこの世界にも総選挙があるそうで、2015年には全国第3位、関西第1位となったそうだ。

ジャンボ酒場は関西圏で90店舗を展開する昼飲みができるたこ焼きチェーン店。
先ずは手っ取り早く、大阪の “粉もん” で一杯やろうと思う。

先ずは “たこ焼き(ポン酢)” をアテに生ビールを呷る。
おかかを散らしマヨネーズで波を描いて、関東モノとは明らかに違う ふわとろ が美味しい。

“イカ焼きそば” はネギ増しでこってり、シャキシャキで美味しい。箸休めは “冷やしトマト” だ。
二杯目は天井から提がるポスターの井川遥さんに誘われて “角ハイボール”。これは断れない。

大阪モノレールでは、JR・私鉄4路線と連絡して南へ9キロ延伸する事業を進めている。
今はまだ車止めが設置されている軌道けたには、折り返し大阪空港行きとなる3000系が停車中だ。
“粉もん” で軽く始めた大阪の乗って呑む旅、まだまだ旨い酒肴を探して彷徨います。

大阪モノレール線 大阪空港〜門真市 21.2km 完乗
彩都線 万博記念公園〜彩都西 6.8km 完乗

<40年前に街で流れたJ-POP>
たったひとりのオーディエンス / TULIP 1983