太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

I CHING (易経)

2012-11-16 08:14:00 | 日記


イーチン と読む。

夫が離婚した13年前、人生の大きな変化の中でこの本を買ったらしい。

そのときに少し使っただけで、あとはずーっと本棚の隅に追いやられていた。


びっくりするほど明るく仕事を辞め、

人生の転機に立っている夫が、この本を引っ張り出してきた。

「すごいよ、イーチン!」


さて、これは何かというと、私もまだよくわからない。

中国の「易」のひとつだと思うのだが、3枚のコインを6回投げて、裏は2、表なら3で、出た目を足す。

出た目によって - - か - のラインを引き、





この表を使って、該当する項目を割り出し、

その日の運勢(というより心の在り方)をみる。

項目は64あり、



こんなふうに詳しい内容が書かれている。



中国の易をまったく知らない私は、この中身を知るまでは、待ち人が来るとか来ないとか、そんな程度の「おみくじ」みたいなものかと思っていた。

しかし実際にやってみると、

これがなかなか深い。おみくじというよりも、オラクルカード。

不思議と昨日の項目とつながりがあったりするし、なんとも不思議なものなのだ。

それ以来、夫と二人で毎朝これを引いてノートに書き留めている。



ぎっしりと興味深いことが書いてあるのだが、いかんせん英文は読むのに手間隙がかかって仕方がない。

それで日本語訳を探してみた。

ネットで1冊買い、日本の本屋でも何冊か見てみたけれど、どれも内容はおみくじ程度で、

しかも、易経の歴史とか余分なことが多すぎて、言葉づかいもわかりづらい。


そこで私は、これを翻訳し始めた。

時間がかかる。すごくかかる。なかなか進まない。

64項目訳し終えるまでに飽きないといいけど。










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やっぱりNOと言わない日本人

2012-11-16 06:33:33 | 日記
職場で働く人たちのうち、3割ぐらいが日本人で、あとは地元の人たちである。

最近、新しく入った地元の人について、日本人の先輩社員がこぼしたことがある。

その人は、自分の就業時間より15分早く来て、パソコンで管理しているタイムカードに打ち込もうとしたので、

「あと5分待って。パンチインは10分前からということになっているから」

と言ってそれを制した。

そしてその人に、店内で流すBGMのアイポッドをONにしてほしいと頼むと、

「嫌です」

と言ったという。

「まだパンチインしていないから、働きたくはない」



その人は正しい。

まったく正しくて、非の打ちようがない。

日本人の先輩社員は、

「何年も地元の人たちと仕事をしていて、わかっているはずなのに、

やっぱり自分は根っから日本人なんだな、と思うわー」



アメリカ的に考えれば、パンチインする前に仕事をして、もしもつまづいて転んだとしても、

就業時間外ということで会社は何の保障もしない。(いわゆる労働災害?)

日本だってそれは同じなのだけれど、

でも日本人の多くは、アイポッドの電源を入れるぐらいなら、断らずにやるのではないだろうか。



それは自分の印象を悪くしたくないのもあるだろうが、

子供の頃から繰り返し教えられてきた、「人との和」を乱さないということがずっと残っていると思うのだ。

同じランドセルを背負い、同じ服を着て、みんなと同じであることがとても大切だった日本。

そこで育った私は、自分の利益のためにNOと言うことのほうが、

ずっと勇気がいるし、ストレスになる。



パンチインする前に少しぐらい働いたところで、何が評価されるわけでもないし、

それを断ったとて、評価が下がるわけでもない。

それなのに、どうして多くの日本人はNOと言わないのだろうなあ。

同時に、どうして多くのアメリカ人はNOと言えるのだろうかなあ。


人の和を守るために、イイ人になって、多少の損をしても報われる日本社会と、

報われないアメリカ社会の違いかしら。



今後アメリカで暮らしてゆく間には、

私はどういう自分であるかを決めなくてはならない場面がたくさんあるに違いない。








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