太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

旅は道連れ

2013-01-24 09:04:56 | 日記
仕事を終えての帰り道、信号待ちをしていると

車のフロントガラスにコオロギに似た虫が止まった。




コオロギもどきは走り出しても、しっかりくっついたままで離れない。

フリーウェイではどうなることかと思ったが、混んでいて、それほどスピードが出せなかったのが幸いした。

ホノルルを離れ、景色はどんどん田舎になってゆく。

トンネルを抜けても、コオロギもどきは風に羽をひらひらさせて、まるで景色を楽しんでいるかのようだ。

ここまで来ると、なんとか飛ばされないように私も必死になる。




とうとう家まで、コオロギもどきはついてきた。

車で40分の距離を、コオロギもどきはどのぐらいの時間で飛ぶのだろう。

コオロギもどきは、車を停めると、それを待っていたかのように飛び立って、庭のジャングルの上のほうに舞い上がった。



出先でアリが荷物のどこかに紛れこんで、家でそれを見つけた時、

「このアリは仲間から離れてしまって、どうやって生きていくんだろう」

としきりに心配していた人がいた。

彼は孤独を背中に貼り付けて生きているような人だった。

コオロギもどきは、群や家族で生きているのだろうか。

はぐれたアリのことを心配していたあの人は、幸せになっただろうか。








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