太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ハワイアン

2015-05-01 22:38:57 | 日記
昔、ハワイアンミュージックは嫌いだった。

ハワイそのものは好きでも嫌いでもなかったが、ハワイアンミュージックは苦手だった。

私にとってハワイアンミュージックというのは、

場末の、うらぶれた遊園地のスピーカーから流れている、

ものすごく浮きまくった音楽でしかなかった。



そして、夫に出会った。


2回目に会ったとき、夫が1枚のCDを貸してくれた。

帰りの車の中でそれを聞いてみた。

ケオラ ビーマーという人のスラッキーギターのCDで、

1番最初の、  ピン  という静かな弦の音を聞いたとき、

背骨の下のほうから上にむけて、電流が走るような衝撃があった。

数え切れないほど、そのCDを聞いた。

聞くたび、私の心の奥のドアが1枚ずつ開かれていくようだった。



夫に初めて会ったときに、私は直感でこの人と結婚するのだと確信したけれど、

私のエゴが、この人と結婚しても大丈夫な証拠を出せとうるさい。

言葉がうまく通じないじゃないか、いつまでも英会話の教師をしているつもりか、

ハワイに住むにしても仕事はあるのか、そもそも相手のことをまったく知らないじゃないか。

エゴの声はとどまることを知らない。



そのCDを聞いているうちに、なんだかとっても大丈夫なような気がしてきた。

大丈夫な理由はわからない。

でも、ほんとうに大丈夫なような気がした。


ハワイアンミュージックは、今、私が1番好きな音楽になった。


場末のうらぶれた遊園地でかかっていた、やたら場ちがいな音楽も、

ハワイで聞くと、のびのびと楽しい気分になるから不思議である。

青い空と、海と、風と、短パンと、Tシャツと、ビーチサンダルがあればいい。

実際には、それだけじゃ生きていけないんだけれども、

でもやっぱり大丈夫なような気がしてくるのである。








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