シアトルに住む甥が、今月高校を卒業する。
アメリカでは、1歳の誕生日と高校卒業は一大事で、派手に祝う。
今月下旬に、卒業パーティをやるというお知らせカードが来た。
既成のカードじゃなく、甥の写真をフルに使ったオリジナル。
どこの俳優かというぐらいハンサムに育った彼が、まぶしく笑っている。
甥は、6月に義兄夫婦と共にハワイに来ることになっているので、
もちろん私達はパーティには行かないのだが、そのカードを見せたかったのだろう。
カードを見た夫が、ポツリと言った。
「サプライズしよっか?」
パーティは金曜日で、木曜日の仕事のあとのフライトでシアトルに向かうと
金曜日の早朝に着く。
何も知らずに朝食を食べているところへ、いきなり私達が「サプラーーイズ‼」と登場。
ハワイにいるはずの私達がなんでここに?と驚く甥や義兄夫婦の顔が見ものだ。
想像しただけでワクワクしてくる。
早速、その週に休みが取れるか互いに確認し、チケットも押さえた。
数日前、夫の叔母の家に遊びに行った時に、サプライズの話をした。
叔母も面白がった。
そして今日、夫がご機嫌伺いに、別の叔母達に電話をした時のことだ。
ここで説明しよう。
ハワイに住む叔母=A
シアトルに住む叔母=B
インディアナ州に住む叔母=C
A,B,Cは、夫の母の妹達である。
シアトルの叔母B「ねーねー、トリスタン(甥)にサプライズするんだってー?」
夫「な、な、なんで知ってんのさ?」
シアトルの叔母B「ロビン(インディアナ州の叔母)が言ってた」
夫「なんでロビンが知ってんのさ?」
シアトルの叔母B「ジョイス(ハワイの叔母A)に聞いたみたいよ」
そこへ叔母Bの夫ジムも参加。
ジム「やあやあ、サプライズだって?スティーブに聞いたよ」
スティーブとは夫の父である。
夫の両親は今、本土を旅行中であり、パーティの日にはシアトルにいるので
空港まで迎えに来てもらうために話をつけてあった。
夫「おいおい、まさかトリスタン(甥)は知らないだろうね?」
シアトルの叔母B「さあ、どうだかねー?」
どうだかねーって……
私達はハワイの叔母Aに、誰にも言わないでと言ったのだ。
「わかってるわよ、サプライズだもの」
と言った、その舌の根も乾かぬうちに、叔母Aは叔母Cに電話で話したに違いない。
叔母Aは「誰にも言わないでよ」と叔母Cに言ったかもしれない。
しかし叔母Cは迷わず叔母Bに電話したのだろう。
それと並行して、夫の父が、叔父に話していたわけだ。
なんでおとーさん、叔父に話す必要があったかなあ?
この一族に「ヒミツ」はあり得ない。
ものすごい情報網が巡らされていて、情報は瞬くまにあちらこちらに発信され、
その速さはFBIも顔負けであろう。
インディアナ州に住む、夫の従兄弟の息子が、親に内緒で背中にタトゥーを彫って、
それが20センチはある十字架で、家族喧嘩になったというのが、その翌日には
ハワイまで届く。
義父の姉が餌付けしていた、野生リスのチャーリーが死んだらしいという、どうでもいいような話でさえも、
その日のうちに私達は知っていた。
私達のどんなことが、どんなふうにどこに伝わっているか
恐ろしくて考えたくもない。
できれば義兄夫婦も驚かせたかったのだけれど、
このぶんだと、甥にだけでも秘密にできたらオンの字である。
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アメリカでは、1歳の誕生日と高校卒業は一大事で、派手に祝う。
今月下旬に、卒業パーティをやるというお知らせカードが来た。
既成のカードじゃなく、甥の写真をフルに使ったオリジナル。
どこの俳優かというぐらいハンサムに育った彼が、まぶしく笑っている。
甥は、6月に義兄夫婦と共にハワイに来ることになっているので、
もちろん私達はパーティには行かないのだが、そのカードを見せたかったのだろう。
カードを見た夫が、ポツリと言った。
「サプライズしよっか?」
パーティは金曜日で、木曜日の仕事のあとのフライトでシアトルに向かうと
金曜日の早朝に着く。
何も知らずに朝食を食べているところへ、いきなり私達が「サプラーーイズ‼」と登場。
ハワイにいるはずの私達がなんでここに?と驚く甥や義兄夫婦の顔が見ものだ。
想像しただけでワクワクしてくる。
早速、その週に休みが取れるか互いに確認し、チケットも押さえた。
数日前、夫の叔母の家に遊びに行った時に、サプライズの話をした。
叔母も面白がった。
そして今日、夫がご機嫌伺いに、別の叔母達に電話をした時のことだ。
ここで説明しよう。
ハワイに住む叔母=A
シアトルに住む叔母=B
インディアナ州に住む叔母=C
A,B,Cは、夫の母の妹達である。
シアトルの叔母B「ねーねー、トリスタン(甥)にサプライズするんだってー?」
夫「な、な、なんで知ってんのさ?」
シアトルの叔母B「ロビン(インディアナ州の叔母)が言ってた」
夫「なんでロビンが知ってんのさ?」
シアトルの叔母B「ジョイス(ハワイの叔母A)に聞いたみたいよ」
そこへ叔母Bの夫ジムも参加。
ジム「やあやあ、サプライズだって?スティーブに聞いたよ」
スティーブとは夫の父である。
夫の両親は今、本土を旅行中であり、パーティの日にはシアトルにいるので
空港まで迎えに来てもらうために話をつけてあった。
夫「おいおい、まさかトリスタン(甥)は知らないだろうね?」
シアトルの叔母B「さあ、どうだかねー?」
どうだかねーって……
私達はハワイの叔母Aに、誰にも言わないでと言ったのだ。
「わかってるわよ、サプライズだもの」
と言った、その舌の根も乾かぬうちに、叔母Aは叔母Cに電話で話したに違いない。
叔母Aは「誰にも言わないでよ」と叔母Cに言ったかもしれない。
しかし叔母Cは迷わず叔母Bに電話したのだろう。
それと並行して、夫の父が、叔父に話していたわけだ。
なんでおとーさん、叔父に話す必要があったかなあ?
この一族に「ヒミツ」はあり得ない。
ものすごい情報網が巡らされていて、情報は瞬くまにあちらこちらに発信され、
その速さはFBIも顔負けであろう。
インディアナ州に住む、夫の従兄弟の息子が、親に内緒で背中にタトゥーを彫って、
それが20センチはある十字架で、家族喧嘩になったというのが、その翌日には
ハワイまで届く。
義父の姉が餌付けしていた、野生リスのチャーリーが死んだらしいという、どうでもいいような話でさえも、
その日のうちに私達は知っていた。
私達のどんなことが、どんなふうにどこに伝わっているか
恐ろしくて考えたくもない。
できれば義兄夫婦も驚かせたかったのだけれど、
このぶんだと、甥にだけでも秘密にできたらオンの字である。
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