太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

させていただく

2016-02-27 22:33:42 | 英語とか日本語の話
仕事の帰りに、たまに日本語のラジオを聞くことがある。

その日は日本から来た大学生のインタビューだった。

「高校生のときに、一応、生徒会長をやらせていただいたことがあって

大学は推薦で受けさせていただいて入ったんですけど、

ここでもやはり、自分からなにか発信することをやらせていただけたらいいなと

思って、それでこの部活を選ばせていただきました」



「させていただく」は以前から気になる言葉だった。

言葉の専門家ではないので、私の感覚でしかないんだけれど、

使い過ぎると、わけがわからなくなる。

推薦や部活まで「させていただいて」どうする。



こんな会話もある。

「◯◯に行かれたそうですね」

「はい、行かせていただきました」

行きました、でいいんじゃないか?言いたいなら、

参りました、のほうがいいように思う。


「今度、新しいアルバムが出たんですよね?」

「はい、出させていただきました」

多くの人の協力があって、という気持ちなのかもしれないが、

出しました、とか、出ました、ではダメなんだろうか。



「気になるんだよねー」

と、説明しても到底わかってはもらえないが、

他に言う人もいないので、夫に言った。

「言葉遣いが気になるのは年をとった証拠なんだってね」

なにィッ!

カチンときたが、反論できない。


昔、日本の若者が、「みたいなー」というフレーズを使うのが流行ったが、

アメリカのホームドラマを見ていたら、十代の娘が母親と話していて

娘が語尾に「~like」をつけるたびに、いちいち「like?」と指摘する場面があった。

まさに日本語の「みたいなー」と同じ。

こういう、言葉の年代も、揺れも、風潮も、どの言語にも

あるものなのかもしれない。



ふん、年をとった証拠ねえ。確かにそうかもしれん。

人の言葉の揚げ足をとって

イチャモンつけたことを反省させていただく。




にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村