太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

日本は広くて狭い話

2017-10-15 09:27:19 | 旅行
日本から戻ってきた。4日前に・・・

平常生活に完全に戻るのに、年々時間がかかるようになった気がする。

時差ボケたことがないと思っていたけど、これが時差ボケなのか。



10月初旬だというのに、ハワイかと思うほど暑かった。

持って行った薄手のウールのセーターでは暑いので、急遽ユニクロで買ったシャツばかり着ていた。

昨年までは父の車を借りることができたのだけれど、今年は父が運転を諦めたので車がない。

その上、予算の都合でバスまでなくなってしまった。

幸い、駅も繁華街も20分も歩けばいけるので、毎日歩きに歩いた。


ある夜、早めの夕食のあと繁華街に歩いて行った。

暑いので私はタンクトップを着ていたのだが、やけに視線を感じる。

それは繁華街に入って人通りが増えると顕著になって、あきらかに人々が私を見ているのだ。

理由はひとつ。タンクトップを着ているのは私だけ。

みんな、暑いのに10月初旬らしい服装をしている。

すると、若い女性が通り過ぎざまに


「寒そッ!!」


と聞こえよがしに言った。

ああ、そうなのだ。これが日本なのだった。

ここが東京であればまた違ったかもしれないが、地方都市ではこんなもんだ。

ハワイに来た友人達が、トロピカルなサンドレスを「かわいいけど日本では着られない・・」

と言って買わずに帰る理由がこれだ。

人と違うことを望みながら、人と違うことを許しておかない。

人の目と自分の希望と折り合いがつく場所にいるのが心地いい。

私は日本のすべてが大好きだけれど、ここだけはハワイのほうが好きだ。

裸足で歩こうが、セーターを着ていようが、花満開の帽子をかぶっていようが、

ハワイではそれについて人に構われることはないし、ましてや聞こえよがしに何か言われるなどありえない。

もう○○歳だから。

もう10月だから。

そういう見えない枠の中で、私もかつては生きていた。

外から改めて日本を見ると、日本人はなんてきっちりしているんだろうと驚く。

街を歩く人たちの服装の、なんとちゃんとしていることか。

人からどう見られるかを気にしているからこそ、であろうか。

ハワイに比べたら日本は考えられないほど広いが、心持ちは多少窮屈。

それも日本の良さだとわかっているけれど。









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