太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

虫の知らせ

2019-09-08 17:30:07 | 不思議なはなし
急遽、父に会いに行くことになったとき、
「ああ、そういうことだったのか」と思った。

というのも、そのことが起こる伏線のようなものが、いくつかあったからだ。


義両親は、先週から再びバカンスに出かけているのだが、
出かける前にシュートメが、
「もし私たちの留守に、あなたたちも家を空けるようなことがあったら、云々」
と言ったことがあった。
私たちは10月の後半に、アメリカ本土に旅行する予定があるだけで
9月には何の予定もなかったので、「?」と思い、そのままになった。


その10月の旅行のプランを、そろそろ立てないとね、と何度も言いつつ、
なぜか行動に起こしていなかった。
インディアナ州の、夫の従兄弟や叔父叔母に会うのが目的で、
叔母に電話しようとしても、なぜかその時に限って回線がつながらない。
それで、じゃあまた今度、ということになる。



前日まで調子よく動いていたコンピューターが、死んだ。
そのとき、父の状態のことは知らなかったのだが、
これはなにかの前触れなのだと、私のどこかで感じていた。

姉から、朝の3時にLINEが来たのだけれど、
その音が鳴る一瞬前に、パカ!と目が覚め、
それが父に関することだと、何となくわかった。


新しいコンピューターを買い(これは新しいDELLで書いている)
職場の休暇の申請は、私も夫もスムーズに通り、
猫の世話と郵便物は、隣家の息子コールに頼んだ。

MEAN TO BE

なるように、なっていた。







父に会いに。

2019-09-08 16:20:18 | 日記
今来れば、おとうさんと話ができるよ、
と姉から連絡がきたのは、4日前のことだ。


父は実家から徒歩2分の、こじんまりしたグループホームにいる。
半月ほど前に発熱し、脱水症状になった。
熱がさがったものの、食欲が戻らず、無理に栄養を補給しても肉体的に負担になるそうだ。
1日に2回、医者と看護士さんが訪問して、様子をみてくれている。
グループホームの人たちも、流動食に近い食事を作り、
食事のときには車椅子に乗せて、リビングルームまで連れて行って、
ほかの人たちと一緒に食事ができるようにしてくれているという。
手厚いケアに、頭がさがる。

気分がいい時には、車椅子に座って新聞を読んだりしているけれど
すぐに疲れてしまい、横になりたくなるらしい。
職員の一人の方を私の名前で呼んでいるのは相変わらず。

明るくて、おしゃべりで、天真爛漫で、切り替えが早く、
せっかちで、新しもの好きで、単純な父から、
私はたくさんのものを受け継いだ。
手紙も書いた。
会えば感謝の気持ちも言葉にした。
ハグもした。
けれど、もっともっと伝えたいことがありすぎる。
どんなに、なにをどうしたって、「もっとなにかできたのではないか」と思うのはわかっているけれど。


だから、急遽、日本に行く。

職場に休みを申請する手間や、行く前にやらねばならないことなどがあって
出発は明後日。
夫も一緒に行く。



7年ほど前だろうか、父と電話で話していたときに
「死んでしまったらさ、魂だけになって、飛行機なんか使わなくても
一瞬でハワイに来れるよね」
と私が言い、
「そうそう、そうだよなあ。すぐに行くよ」
と父が言い、ふたりで笑った。
笑ってそんなことが言えるほど、私はなんにも考えていなかったし、
父は元気だった。

危篤と言われてから、どんなに急いで駆け付けたとしても、間に合わない。
会いたい人に、すぐに会えない。
それは私が選んだ人生に違いないけれど、直面すると泣き言をいいたくなる。
この段階で父に会えることは、ほんとうにラッキーだと思う。
この機会をくれた父に、感謝している。








友人の子供の運転免許

2019-09-08 15:44:18 | 日記
日本人の友人の娘が、運転免許取得に挑戦している。
大学1年になった彼女は、夏休みの間にチャチャっと免許を取ってしまおうと考えた。
アメリカの運転免許の取得は、日本のそれとだいぶ違う。
筆記試験と実技試験があるのは同じだが、
自動車学校というものが、まず、ない。
近くにある、免許センターのようなオフィスに直接行って、
筆記試験を受け、自分で車を持ち込んで路上試験を受ける。

私は30年近く、日本で毎日車を運転していたというのに、
ハワイで改めて免許を取るにあたって、大変な苦労をした。
(その辺の記事は、車の免許取得のカテゴリーをみてね)
筆記は1度で満点で合格したものの、路上は3回も落ちた。
腹立たしいことに、法律が変わって、今は日本の免許を持っていれば
試験を受けなくてもアメリカの運転免許が取れるようになった。
私のあの苦労はなんだったのか、と言いたい。



友人の娘の免許取得のあらましは、以下の通り。

友人の娘(以下、R)は、5月に路上試験の予約をとって、
友達の車を持ち込み、受付をしたところ、
友達の車の任意保険が期限切れしていたので、試験を受けられなかった。

友達の車の任意保険を払い、改めて予約をとって受付をしたところ、
その友達の年齢が21歳以下だということで、試験を受けられなかった。

Rの母親(つまり私の友人)はペーパードライバーなので車を持っていない。
そこで、21歳以上の車のオーナーということで、私が車を提供することになった。
オアフ島には、何箇所も免許オフィスがあって、どこで取ってもいい。
中には、オアフ島で何度も落ちまくるのでモロカイ島まで行って免許を取ったという人もいる。
ハワイ諸島のどこでもいいということだ。

私と夫とRは、予約した日にホノルルのオフィスに行き、試験を受けた。
が、赤信号の交差点で、一時停止しないで右折した、という、
1箇所だけだが致命的な落ち度で試験に落ちた。
直前の練習のときも同じことをして、注意したばかりだった。

ネットで予約しようとすると、3ヶ月先まで一杯。
それで、その翌週にウォークインといわれる、キャンセルが出たときに
その場所に割り込める形式で受けることにした。
オフィスのオープンは8時だが、ウォークインしたい人は朝五時半頃から並んでいる。
場所がホノルルでもあり、Rを拾っていかねばならないこともあり、
私達は7時頃にオフィスに着いたのだが、すでに15人ぐらい並んでいた。
受付をし、ひたすら待つ。
出るかどうかわからないキャンセルを、待つ。
建物の外の木陰を探して、待つ。
昼近くにオフィスの人が出てきて、1時間半のランチタイムをくれてランチを取り、
戻って再び、待つ。
待つ。待つ。待つ。
最後の路上試験は2時半で、私達のすぐ前の人が呼ばれ、
とうとうRはその日、試験を受けられなかった。
うららかな日に8時間待って、待ちぼうけ。
家にいれば、仕上げたい絵もあったのに、8時間が無駄。

ウォークインは、もうこりごり。
最も早く予約が取れるオフィスが、我が家の近所にあるオフィスで、
2週間後に予約を取った。
路上試験の前日にRをホノルルの自宅まで迎えに行き、
試験ルートとなる場所を何時間かかけて練習した。
実は、そのオフィスによって、注意される箇所が違う。
私は近所にある、そのオフィスで3回も落ちたので、
車を発進するときには、首を窓の外に出すぐらいにして後方確認するように言ったのに、
試験のとき、Rはそれをしなかった。

で、落ちた。

我が家の近所はホノルルに比べて田舎で、いっけん楽なようにみえる。
けれど、そのぶん、チェック項目が厳しいと私は思う。
Rは、最初に試験を受けたホノルルのオフィスに改めて予約をいれ、
それが来週。
「いい加減、免許とらせてーー」
とRが言う。
それはまったくもって私の台詞である。