太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

知りたいことだけ知りたい

2019-09-26 07:56:20 | 日記
「経皮毒ってこわいんだよ」と友人がいう。
「そうそう、リステリンなんかこわくて使えない」と友人の娘もいう。
「ふーん、そうなんだ」
と私は言って、深くは追及しない。

知識を得ることで、災難を防ぐ。という人たちがいる。
私は、よけいな知識で簡単に不安に陥るタイプ。
だから、
買ってはいけない、とか
食べてはいけない、とかいった本は絶対に見ないようにしているし、
オーガニックだとか無農薬についても、あまり考えないようにしている。

「いけない」ものをすべて除いた生活ができれば素敵だろうが、
実際はそれほど簡単ではなかったりする。
ただでさえ物価が高いこのハワイで、オーガニックや無農薬の食材にこだわるのは
庶民には現実的ではない。
そうしたほうがいいのに、それができないというのはストレス以外なにものでもない。
それよりも、すべてのものに感謝して、
楽しく美味しく暮らすほうが、ずっといい。


からだにいいものを教えてくれる人がいる。
1万円以上するオイル(1か月で飲み切ってしまう)だとか、
「シナモンと蜂蜜を合わせたものがすごくいい」
「ごぼうがいい」
「昆布がいい」
その人は「いけないもの」ではなくて「いいもの」を教えてくれるが、
それも私には、特に知らなくてもいいことだったりする。
その人は、リンゴが体にいいので、好きではないが頑張って食べている、という。
ごぼうがいいとなれば、毎日ごぼう茶を作ってくる。
昆布がいいとなれば、毎日昆布を食べる。

私の祖父が、そうだった。
ほうれんそうが体にいい、と聞けば、毎日夕食にほうれんそうを食べた。
作るほうが飽きるほど、毎日毎日ほうれんそうを食べ続けた結果
食べ過ぎでシュウ酸を取りすぎ、具合が悪くなった。
「これは薬だから」
というのが祖父の口癖で、
いいものを勧めてくれる知人は、それとまったく同じことを言う。


「いいもの」であっても、それにこだわると、それがなければ不安になる。
恐れを動機にして、なにかをしても、しなくても、
それはまったく楽しくないではないか。

私が知りたいことだけを知りたい、という私のスタンスが、
私を「世間の物知らず」にしているのだけれど、
それでも私はやっぱり、知りたいことだけ知って楽しくいきたいと思うのである。