太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

わからんはわからんでいい

2019-11-02 20:00:40 | 日記
ハロウィンが過ぎれば、時間の流れが劇的に速くなって
サンクスギビング、クリスマス、となだれ込み、あっという間に1年が終わってしまう。

初めて毎日のようにエアコンが欲しい、と思いつつ過ごした暑い夏も終わり
ハワイはすっかり冬になった。
寝るときに、アイスノンを使わなくなり、天井扇を回さなくなった。
タンクトップとショーツだったパジャマが、半袖のTシャツとひざ丈のコットンパンツになった。
上掛けシーツの上に、コットンのブランケットを重ねた。
毛布は暑すぎて使うことはないが、コットンのブランケットは
ちょうどざっくりしたサマーセーターのような生地で、さらりとして良い。
朝、仕事に行くころ、気温が20度ぐらい。
日中は25度ぐらいで、朝晩は20度を下回る。
ホノルルはもっと暑いと思うが、このぐらいの気温が私は好きだ。




夫の、仕事が決まった。
仕事を辞める時、2週間NOTICEと呼ばれる、辞める2週間前に職場に届けるという決まりがある。
仕事を辞めるのは仕方がないにしても、次の仕事が決まってから辞めてよね、
と釘を刺したにもかかわらず、夫は2週間前にNOTICEを出した。
押し寄せてくるうねりを止められない、というのはこのことだ。

金曜日が、仕事の最終日で、
週末をはさんで翌週から新しい職場に行く。
また無職になることを覚悟していたから、私はほっと胸をなでおろした。

「あーよかった、これでもう仕事を探さなくても済むよー」

はぁ?(*´Д`)
そんなら仕事を辞めなけりゃいいだけのことじゃん。
と思ったが、口には出さず。



夫婦は、赤の他人が互いにわかりたい、わかってほしいという気持ちで向き合ってゆくものだと今でも思っているけれど、
おおかたのことは分かりあうことができたとしても、どうしてもわからないことがある。
わからないから、いつもそこでつまづく。
わからないから、相手のほうを変えて、わかるようにしたくなる。
でも人は変えられないから、ストレスになる。

けれど、わからなくていい、と思えたら、すっと気持ちが楽になる。



家を建つまでの間、私たちは両親の家のゲストルームで生活をしていた。
私は義両親と風通しのいい、ほんとうの家族のようになりたいと、大きな期待をもって臨んだが
現実は甘くはなかった。
家はじゅうぶんに広い。
だから物理的なスペースが問題ではなく、同じ屋根の下で生活することのストレスに私も義両親側もだんだん疲れてきた。
落ち込んで友人に愚痴を言ったら、その友人が言ったのだ。

「実の家族でも、風通しなんか良くないよ?だけどそれでいいんじゃない?」

そうだった。
実の親子だって、なんでも分かり合えてるわけじゃなく、けれどそんなもんだと思って暮らしている。


夫のことが、わからないことがある。
でも、わからないはわからないでいい。
わかろうとしないで、いい。
それでも事が起きてくれば、私はやっぱり毎回右往左往するのだけれど、
ああそうだった、これは夫の、あのわからん領域だった、
という核心に戻ってくることができるから、
私の右往左往も数日もすれば「あきらめ」と共に収まってゆくのである。