太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

カスタマーサービス

2023-06-28 07:52:49 | 日記
行こうと思ってから2か月ぶりに美容院に行って、なまはげから人間に戻った。
美容院でパーマをかけている間に、ベビーカーを押した母親がやってきた。
顔は良く見えなかったけど、背中の半分ぐらいまである黒髪がチリチリしている。
縮毛矯正をしたいということなんだけれど、早口で、言い方がなんだか高飛車。
どうやら、知り合いが縮毛矯正したのを見て、来たようだ。
美容院のスタッフは全員日本人で、客がまくしたてる早口英語に閉口している。
スタッフは、400ドルぐらいはかかると思うと話している。

「おかしいじゃない。168ドルってメニューにあるのにそれは詐欺?」

「その方の髪質や状態によって、費用もかかる日数も変わってくるんです」

「知り合いは200ドル以下で、なんで私がその2倍になるのよ?」

「ですから、縮毛矯正の場合は一概にいくら、とは言えないんです」

ベビーカーを押しながら店内をぐるぐる歩き回り、さんざん食い下がっていたが、ようやく諦めて帰って行った。

「お見苦しい所をお見せしちゃってすみませんでした」

ああいうタイプのお客は、引き受けてもほぼ確実にクレームをつけてきて、返金しろなどと言ってくるのだという。
縮毛矯正は髪に負担がかかる上、確実にまっすぐサラサラになるとは限らないこともあり、お客とよく話し合ったうえで、納得してもらう必要がある。
しかし、自分の都合だけを言い立ててくる人もいて、そういう人の施術は引き受けないに限るのだそうだ。
様子を聞きながら、私も「この客はめんどくさいことになるな」と思っていて、帰ったときには他人事ながら胸をなでおろした。


美容院のあと、久しぶりにマイクに会って、夕方に義両親を迎えに空港まで行くことになっていたのだが、フランスからサンフランシスコに降り立ったシュートメからテキストが来た。

『飛行機のクルーがいなくて、いつ発てるか見当がつかない。うまくいけば夜8時頃には着くはずだけど、タクシーで行くから迎えはいらないわ』

結局、6時間以上待って、その便は航空会社がキャンセルし、翌日のフライトになった。
翌朝になって、夫が言った。

「向こうの都合でキャンセルされて、ママが黙っているわけ、ないよな・・」

ああ、そうだ。

「職員に詰め寄って、マネージャー出せとか言うよな。そのマネージャーで話がつかなきゃ、もっと上の人を連れてこい、だよな。上等なホテルを用意させて、送迎させて、翌日のフライトはファーストクラスに決まってるよな・・」


航空会社の職員に、同情。
その場にいなくて、ほんとヨカッタ。
何の落ち度もないのに延々待たされた挙句にキャンセルされたら腹はたつ。
それなりの見返りを受け取る権利があるのはわかるけれど、ただそこで働いているだけの職員を攻撃することに、抵抗がある。
その職員たちしか言う相手がいないのだから仕方がないけど。
何年か前、やはりクルーがいなくてJALが12時間遅れたとき、金一封をお詫びとしてもらったことがある。(たしか一人5000円ぐらい)
5000円だって、乗客全員に支払ったら相当な金額になる。
航空会社の誠意が見えれば、それでいいと私は思ってしまう。
そう思うのは、私もカスタマーサービスの仕事に就いているからというのもあるかもしれないけれど、まあ、たいした責任のある職種じゃなくてラッキーだと思う。









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