仕事を終えての帰り道、信号待ちをしていると
車のフロントガラスにコオロギに似た虫が止まった。
コオロギもどきは走り出しても、しっかりくっついたままで離れない。
フリーウェイではどうなることかと思ったが、混んでいて、それほどスピードが出せなかったのが幸いした。
ホノルルを離れ、景色はどんどん田舎になってゆく。
トンネルを抜けても、コオロギもどきは風に羽をひらひらさせて、まるで景色を楽しんでいるかのようだ。
ここまで来ると、なんとか飛ばされないように私も必死になる。
とうとう家まで、コオロギもどきはついてきた。
車で40分の距離を、コオロギもどきはどのぐらいの時間で飛ぶのだろう。
コオロギもどきは、車を停めると、それを待っていたかのように飛び立って、庭のジャングルの上のほうに舞い上がった。
出先でアリが荷物のどこかに紛れこんで、家でそれを見つけた時、
「このアリは仲間から離れてしまって、どうやって生きていくんだろう」
としきりに心配していた人がいた。
彼は孤独を背中に貼り付けて生きているような人だった。
コオロギもどきは、群や家族で生きているのだろうか。
はぐれたアリのことを心配していたあの人は、幸せになっただろうか。
にほんブログ村
車のフロントガラスにコオロギに似た虫が止まった。
コオロギもどきは走り出しても、しっかりくっついたままで離れない。
フリーウェイではどうなることかと思ったが、混んでいて、それほどスピードが出せなかったのが幸いした。
ホノルルを離れ、景色はどんどん田舎になってゆく。
トンネルを抜けても、コオロギもどきは風に羽をひらひらさせて、まるで景色を楽しんでいるかのようだ。
ここまで来ると、なんとか飛ばされないように私も必死になる。
とうとう家まで、コオロギもどきはついてきた。
車で40分の距離を、コオロギもどきはどのぐらいの時間で飛ぶのだろう。
コオロギもどきは、車を停めると、それを待っていたかのように飛び立って、庭のジャングルの上のほうに舞い上がった。
出先でアリが荷物のどこかに紛れこんで、家でそれを見つけた時、
「このアリは仲間から離れてしまって、どうやって生きていくんだろう」
としきりに心配していた人がいた。
彼は孤独を背中に貼り付けて生きているような人だった。
コオロギもどきは、群や家族で生きているのだろうか。
はぐれたアリのことを心配していたあの人は、幸せになっただろうか。
にほんブログ村