太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

夏時間

2022-03-16 07:16:08 | 日記
アメリカでは、3月第二週の日曜から、11月第1週の日曜まで、Dayligt saving timeと呼ばれる夏時間になる。
夏は日が長くなり、仕事のあともまだ明るいので、買い物に行ったり食事に出かけたりするであろうことの経済効果が目的だと言われている。
本土に住む親戚たちによると、始まる日の午前2時に時計を1時間進めて、終わる日の午前2時に1時間遅らせるのだそうだ。

幸いなことに、ハワイ州はアリゾナ州とともにこれを採用していない。
もし、ハワイが夏時間を採用していたら、絶対に私は何かやらかすに決まっている。
時間を進ませるのを忘れて、予約や待ち合わせや仕事の時間にズレまくるのが目に見えるようだ。

日本でも、夏時間があったと私は記憶している。
漫画「サザエさん」で、おっちょこちょいのサザエさんがサマータイムを忘れてしまう、という話があったのだ。


アメリカでも、夏時間の導入には常に疑問の声がある。
生活が変わるために調子が狂い、交通事故が増えたり、心臓発作を起こす人の数が増えたりするというのだが、たかが1時間程度のズレで、そういうことが起こるものなんだろうか。
経済効果も疑問だ。
シアトルなど緯度の高い地域では、夏は夜の9時頃になっても昼間のように明るくて、時間をずらせる意味がないように思うし、
仕事が終わってまだ明るいから買い物にでも、というよりは、早く家に帰ってのんびり長い夜を過ごしたいと私は思う。

とにかく、ハワイは夏時間なしでよかったと胸をなでおろしている。





7年、なにをしていた?

2022-03-15 07:31:12 | 日記
ハワイも、だんだん気温が高くなってきた。
うちの村はホノルルよりもだいぶ涼しいうえに、我が家は山の麓で更に涼しいので、エアコンなしで暮らせる。
それでも、扇風機があったほうがいいと思う日はあって、居間と寝室に同じタイプの天井扇をつけた。

ところが、この天井扇。
壁のスイッチ部分にリモートコントロール的なものがついていて、風量が4段階選べたり、ライトが付いたりするはずなのだが、
リモートコントロール的なもの

2階の寝室のそれが機能したのは家を建ててひと月足らずほどで、そのあとはスイッチを入れると1番弱い風量でしか動かないし、ライトもつかない。
1番弱いのといったら、天井近くで団扇で空気をかき回している程度で、ないよりはマシ程度。

1階の居間に至っては、裏から電線が伸びたままのリモートコントロール盤を、家の引き渡し時に渡されただけというお粗末さ。
つまり、居間の天井扇はスイッチを入れると自動的に照明がつき、風量2ぐらいの風でまわるだけ。

先日、義両親宅のオーブンが壊れて、その修理に電気屋が来るというので、
その人に2階の天井扇のコントロールを直してもらおうと、シュートメに頼んだ。
「彼に説明するのに、あなたが仕事に行っている間に私が見てみるわね」
その日、お昼前にシュートメから、『直ったわよ』というメッセージがきた。

我が家の2階に来たシュートメが、適当にリモートコントロール的なものの1番下にあるボタンを押してみたら、
1番下の横長のボタン

ピョコっと、丸くて平たい乾電池が収まっている引き出しが飛び出てきたのだという。
それと同じ電池を買ってきて入れ替えたら、あらまあ、見事に動きましたとさ。


7年もの間、多くを望まずそういう状態で使っていた私たちって謙虚なの?アホなの?
私には確かにそういうところは、ある。
日本にいたとき、何年も乗った車を買い替える時になって初めて、その車にフォグランプがついていることがわかったとか、
物事を深く追求しないで済ませてしまうことが多すぎる。
しかし、夫までそうでなくてもいいではないか。

よみがえった寝室の天井扇

今はもう照明もつくし、風量は変え放題。

1階の天井扇については、電池を変えてはみたけれど、果たして壁に埋め込む必要があるのか、新しいリモコンを買うのか、思案中。




ニューシステム

2022-03-11 15:28:45 | 日記
シアトルに住む夫の友人Chrisが、ハワイに遊びに来ている。
私がChrisに最後に会ったのは11年前で、私たちがロードトリップをしている途中で彼の家に寄ったときだ。
私たちが行った時、7歳の娘さんと一緒にウォーターパークに行き、息子さんは小さかったので奥さんと一緒に家で留守番をしていた。
その娘さんが大学生で、息子さんはサッカーの天才と言われて、中学生なのに高校生のチームで活躍しているという。
同じ11年という歳月が流れているとは、考えにくい・・・

Chrisがハワイに来るときはいつも家族は連れてこず、彼の幼馴染のMatと一緒。
夫とMatは学校は違うが、中学、高校時代のサーフィン仲間だ。

右がChris。中央がMat。

実はMatは大金持ち。
もともと裕福な家で、両親が所有していたギリシャの島を売り、ハワイを含めいくつかのホテルを買った。
昔から、いつも着古したTシャツとサンダルで、おんぼろのダットサンに乗り、ひたすらサーフィンをしていたというMatは、およそ大金持ちのボンボンとは思えない。
それは今も同じで、高級な腕時計をするでもなく(時計すらしていない)、こざっぱりしたTシャツと短パンで、にこにこと穏やかに笑っている。
きっとそれが彼の魅力なのだ。



さて、食事したのはカイルアのマウイブルワリー。
Chrisが行ってみたいというので来たのだが、ここのニューシステムにうんざり。
パンデミックの頃から、多くのレストランのメニューがQRコードになった。
アイフォンだと写真を撮るだけで開くことができるらしいのだが、私たちのはアンドロイドで、どうやらアプリケーションをダウンロードしなくてはならないらしい。
それが面倒くさいので、いつも紙のメニューをもらったり、一緒に行った友人に見せてもらったりしてやり過ごしてきた。

それが、ここではQRコードで開いたメニューの画面から自分でオーダーし、支払いはその場でスマートフォンで済ませるというシステム。
むろん紙のメニューなどない。
めんどくさいことこの上なし。
私たち二人だけなら、入り口で説明されたときに踵を返したと思う。
ChrisもMatもめんどくさいというので、Matの友達のアイフォンで全員のオーダーをし、最後にそれぞれが彼女に現金で払った。

平日の夜だというのに、店内は若者でほぼ満席。
みんな、こういうシステムを何とも思わないのだろうか。
機械の操作がひたすらめんどくさいと思うのは、年齢なんだろうか。
ここには二度と行かないけどね。





ようやくマスクが消える日が来た

2022-03-10 07:51:18 | 日記
全米で、マスク必須の最後の州ハワイが、とうとうマスク無し宣言をした。
3月26日に日付が変わった時からで、特定の場所(空港など)以外はマスクをしなくてもよくなる。
状況の変化により、再びマスク要請をすることもなきにしもあらず、という注釈つき。
マスク無しになるとほぼ同時に、人々は検査もワクチン接種証明もなしでハワイに来ることができるようになり、表面的にはパンデミック前に戻るようにみえる。
このまま何もなかったようになるのかどうか、それは誰にもわからないけど。


いまやマスクはリーディンググラス同様、机の引き出し、車の中、バッグの中など至るところに常備されている。
仕事のあと、シャワーを浴びる時にマスクも一緒に洗うのが日課。1番香りの良いボディソープを使うと、次に使う時に気分がいいことも発見。
息苦しいし、暑いし、声は聞き取りにくいしで、買い物などの短い時間ならまだしも、1日8時間連続着用となると本当に嫌になる。

「口紅が、また売れるようになるねえ」

同僚が言った。
そうだった。もう2年以上も口紅を塗っていない。
マスクに色が付くのが嫌で、ファンデーションも鼻から上しかつけていない。
脱着時に引っ掛かってしまうので、あんなに好きなイヤリングもずっとつけていない。
口紅がカビていないか確認。
ファンデーションは、ちっとも減らないので充分にある。
膨大な数のイヤリングたちも埃をかぶっている。
マスクをはずす準備は万端。







食文化は難しい

2022-03-09 08:06:05 | 食べ物とか
自分が美味しいと思っているものを否定されたら、ちょっと嫌な気分になる。
味の好みであればともかく、それを食べること自体を否定されるとなると、ちょっとどころか、かなり嫌な気分になる。




フィリピン料理に、バロット(Balut)という料理がある。
孵化直前のアヒルの卵を茹でたものという恐ろしい料理で、もちろん私は見たこともないし、見るつもりもない。

余談だが、小学校の理科の時間で、卵の孵化があった。
孵化器に入った卵を割って見てみようという授業の日、そんなものを見たら卵が食べられなくなると思った私は仮病を使って休んだ。
おかげで、今でも美味しい卵焼きや卵サンドが食べられているわけだけど、
子供の未来を左右しかねない、そういった授業(カエルや鮒の解剖もずる休みした)は本当に必要なんだろうか。
今でもそういうことをしているのかはわからないけど。

とにかく、そのぐらい小心者の私だから、バロットなどとんでもない。
同僚の、フィリピン人の旦那さんが仕事でケガをして、しばらく仕事ができなくなり、旦那さんの実家に住んでいるのだが、
まだ若い義母は嫁に料理をさせないのだという。

「料理しなくていいなんて、いいじゃーん」

と言ったら

「毎日毎日フィリピン料理のオンパレードだよ。娘の誕生日には、バロットが出てきて倒れそうになった」

そこで私は初めてバロットのことを知ったのであるが、それを聞いて心底同情した。
フィリピンの人たちにとっては、それは普通に美味しいごちそうなのであり、気持ち悪いと言ってしまうのははばかられる。


私はお刺身が好きだけど、「生の魚を食べるなんて気持ち悪い」という地域の人たちもいる。
彼らが鮒ずしや、尾が動いている船盛を見たら、卒倒するだろう。(私も動いている魚はちょっとダメだ)
私は生の魚は好きでも、生肉はダメで、韓国のユッケなど気持ち悪いと思う。
インディアナ州の親戚は、海苔巻きを出されて、
「この黒い紙は、剥がして食べるのか?」
と真面目に聞いてきた。
海藻だと言うと、なぜ海藻がこんなに黒いのだと言い、気味悪がって剥がして食べていた。

夫は日本にいたとき、友人に勧められて蜂の子を食べたそうで、昆虫類が苦手な私は大変驚いた。
夫は案外、こだわりなくいろんなものを食べられる方で、たぶんイナゴの佃煮も平気なんだろうと思うのに、ウニとカニ味噌がダメ。
昆虫が苦手な私は、カニの手足が身体から出ている様子が昆虫みたいに見えるので、バラバラになった状態なら安心して食べられる。
「バラバラにすればいいなんて、よほど残酷じゃないか・・・」
と夫は眉をひそめるけれど、美味しいものは美味しいのだ。



ハワイには様々な文化を背景に育ってきた人たちがおり、食文化についてはジャッジせず、また、感情をあらわにしないでサラっと流す知恵が必要になってくるのである。