太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

無駄なものがあったほうがいい

2023-02-07 07:58:47 | 日記
パンデミックで毎日家にいた頃、YouTubeにハマった。
そこで、最小限のもので生きる人達や、丁寧に暮らす人達に出会った。
私はすっかり感化され、少しずつ物を処分し始めて、昨年フランスから戻ったあとに大がかりな断捨離をした。
見違えるようにエネルギーの流れがよくなって、やってよかったと思うのだが、
まだまだミニマリストといわれる人たちの足元にも及ばない。

夫の職場のマネージャーの一人がミニマリストで、家を持たず、大きなバンで生活し、年に3か月はインドに行くという仙人のような人だ。
彼にとって、何かを所有するということは重要なことではないのだろう。

洋服のクロゼットをあける。
思い切って断捨離したつもりが、まだハンガーにも引き出しにも服がぎちぎちに詰まっている。
夫と共有しているスペースの75%は私のもの。
それでも折に触れ、少しずつ処分してはいるのだが、あるとき私は気づいた。
以前は、ものを処分することに罪悪感を感じていたのが、いつのまにか、ものを処分しないでいることに罪悪感を感じるようになっていることに。

なんかそれって・・・・

着ないかもしれないけど、思い入れがある服があってもいい。
今は着ないけど、きっといつか着る服があってもいい。
あまり履かないけど、たまに履くかもしれない靴があっていい。
気分を替えて使いたい食器があってもいい。
使わないバッグが、1つか2つか3つあったっていい。

それらを無駄なものというなら、それでもいい。
私は適度に無駄なものに囲まれて暮らしているのがあっている。
「適度に」ってところが大事なんだけどね。




ようこそアッチ側

2023-02-01 20:43:32 | 日記
ときどき、朝、起きたときに指先が軽く麻痺したようにジンジンしていることに気づいたのは8年前。
それがどうやら、更年期症状のひとつらしいと知ったのも、そのとき。
わりとすぐに普通に戻るので、気にしないことにした。
私は肌が丈夫で、何をつけてもかぶれたりすることもなかったのに、
いきなりモラスカムだとか、今のようにリングワームもどきのものに悩まされたりするようになった。
体質が変わってくるのも、更年期症状のひとつらしい。

1週間ほど前、右手の親指の第一関節が痛くなった。
曲げるときに、ポキ、ポキ、という感覚があり、痛みがある。
同時に、親指の付け根の内側の骨まで痛い。
その部分はハサミを使うときに当たる箇所で、痛くてハサミが使えない。

恐る恐る、YouTubeで検索してみたら、「親指の」まで打ち込んだだけなのに、「付け根が痛い」「第二関節が痛い」「へバーデン症」「ばね指」などズラーッと出て来て驚いた。

一言で言えば、つまりは老化。
関節の骨が減ってくるからで、それをもとに戻すことはほぼ不可能らしい。
コンドロイチンやグルコサミンなどのサプリメントも気休め程度。
70を越えれば、ほとんどの人の指の関節の骨は減っていくものであり、ただ、痛みを伴う人とそうでない人がいる。
できることは、痛みが出ないように握力を鍛えたり、テーピングして守ったりすること。

昨日は休みだったが、1日ずっと痛みがあって、テープで巻いたり、腕のストレッチをしたりした。
利き手なので、絵の創作にも不便。
今日はテーピングをして仕事に出かけた。そのせいか、それとも仕事に紛れるのか、今日は調子がいい。
帰宅して夫に、
「今日は調子がよかったよ」
と言うと

「ああ、天気のせいじゃないの、気圧の関係」

と言う。
昨日は1日雨だった。今日は晴れていた。

「よくお年寄りが、神経痛で天気がわかるなんて言うじゃん」

あーた、よくもまあそんな残酷なことを明るく言ってくれるわね・・・・


私は自分を年寄りだとは1ミリも思ってないのに。
心も身体も30代なのに(それは図々しい)。
夫は自分はまだ若いと思って調子こいてるけど、あと8年したら今の私の気持ちがわかるでしょうよ。

親指が痛くなって、改めて気づく。
缶のプルトップが、開けられない。
ハサミが使えない。
ジーンズを履くときに、ウェストの部分をしっかりつかめないので履きにくい。
ミネラルウォーターのキャップが開けられない。

手にサポーターを巻いてる人を見かける。
お金を払うときに、指の関節が曲がっている人を見かける。
それは全部他人事だと思っていた。
今日、ミネラルウォーターを買ったお客様が、蓋を開けられないので開けてほしい、とおっしゃる。
ちょうど同僚がそこにいたので、彼に頼んだ。
お客様が去ったあと、「それほど固くないのになァ」と同僚。
若いあなたにはわからないよねぇ、この気持ち。
私はすっかり、コッチ側から、アッチ側だと思っていた場所にいる。
はなはだおもしろくない。