マイタのブログ

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中身が分かるということ

2007年07月05日 | 〆張鶴

知ってる人は知っている、知らない人は憶えてねっていうお話。

お酒は光の影響で着色(変色)します。真っ暗い所で保管しても何年も経てば着色しますが、日光や蛍光灯の光を当て続けると、短期間でどんどん黄色っぽくなっていきます。そのように着色しても飲めなくなるわけではないんですけど、少々風味が変わりますし何よりも不味そうに見えるので、酒蔵さんにとってはマイナスイメージになってしまいます。もともとお酒にはうっすらと色がついているのですが、造り手はなるべく色が出ないように努力して造ってますので、我々酒屋がずさんな管理をして色をつけてしまっては蔵人の努力が水の泡になってしまうのです。そこで登場したのが茶色い瓶。これだと光の影響を受けにくいので簡単には着色しません。現在多くのお酒が茶瓶を使っているのはそのためで、金鶴に至ってはカップ酒まで茶瓶です。Img_0658_1 また、〆張鶴の宮尾酒造さんは、夏用の生貯蔵酒の透明瓶にUVカットのものを使用して、透明瓶ならではの清涼感と着色予防を両立しています。どちらのお蔵も原料や製造工程に間違いがないのは言うまでもありません。その上での気配りですから嬉しいですよねぇ…。

『品質本位』と言葉で言うのは簡単だけど、出来るだけいい状態でお客さんのお手元にお届けしたい、そんな気持ちが込められたお酒こそが本当にいい酒だと私は思ってます。もちろん、この他にも素晴らしい理念を持った酒蔵さんが全国にまだまだありますので、日本酒の奥深さを皆さんと一緒に楽しんでいきたいと思っています。

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