『西宮市の旧海岸地帯に点在した井戸水で、灘地区の酒造用水として古くから使用されている。江戸時代、桜正宗の祖・山邑(やまむら)氏は西宮の酒造場の酒が常に優れていることに気付き、杜氏や原料米を替えるなどして研究し、ついにこの水こそが良酒造りに重要であることをつきとめた。以後、灘五郷の酒造家は、この宮水を仕込水に使っているが、往時は遠く四国や東京にまで運んだという。』
ここがその発祥地、灘酒の基本中の基本ともいうべき場所ですな。見学に訪れるかたも多いようです。他人事のように言ってますが、私もその一人ですね。
歴史を感じる佇まい、時間がゆっくり流れているような心地良さがあります。
長い年月の間に水脈が少しずつ移動しているそうです。水質の保全策の講じ方も、さすが大手酒造家が結束しているだけあって感嘆ものですわ。井戸水に番人が着いているくらいですもの。
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お昼になりました。せっかく神戸に来たんだから名物のカレーが食べたいんですが… と池田さんにリクエスト。 「・・・カレーですか?」 このリアクションは意外でしたが、よく聞いてみると私の勝手な思い込みだったのかも知れませんな。新潟には「神戸館」という名のカレー屋さんがあるので、勝手にカレーの本場は神戸だと信じてました。いささかショックは受けたものの、初志貫徹でカレー屋さんで昼食。
その後は急ぎ足で知り合いの酒屋さん巡りを。
まずは尼崎の山本さん。この方は何を隠そう大黒正宗販売店のリーダー的存在なのです。本人は謙遜して「ボクなんか そんなことないで~」みたいなこと言いますけども、能力のある人は得てしてそういう謙虚さがあるものです。私とは大違い。
続きまして大阪は茨木市の角本さんへ。電球色の落ち着いた店内は居心地抜群、ただし私のカメラでは鮮明度が低下するのです。
お二人とも以前 当店まで足を運んで下さった方々でして、ならばこちらからも訪ねていかねばと思っておりましたので、これで一安心ですわ。
このようにしているうちに早や夕刻、つきっきりで案内して下さった池田さんに深く感謝して大阪駅にてお別れ。 さてと、新潟に帰る前に最後の仕事を・・・
私事ですが、娘が京都で暮らしておりまして、恐らく新潟に戻ることはないであろうと思っております。社会に出れば上司から食事に連れて行っていただくこともあるはず・・・ 困ったことに和食以外のお店でのマナーは全然教えていませんでしたからねぇ。バカ親なりに最低限の責任は果たさねばいけません。
ということで、娘を伴ってフランス料理のお店で夕食を… 入門編のお店ですが普段は決してこんな贅沢はさせません。
失礼のないように写真はこの1枚だけ。
(以下省略)
オチがイマイチでしたが、心やさしい皆さんのお陰で、このように充実した二日間を過ごすことができ、さらに自分がやるべきことを再確認して帰路に就いたのでした。
・・・・・・・関西編おわり