昨日の朝日歌壇、常連で私がとても好きな方の短歌を紹介します。
あちこちの壁に当たりて向き変えるルンバのごとき総理の施策 観音寺市 篠原俊則
壁薄き下宿ラジオを耳に当て一人アリス聴いていた夜 同上
この子らが泣くためだけに生まれしとは思いたくなきガザの映像 同上
一首目は高野公彦選。ころころ変わる総理の施策をルンバと表現したのは面白いです。もう誰も聞く耳持たなくなるんじゃないかしらね。この国はどうなってしまうのか、リーダーがあれじゃあねえ。風刺が効いていていい歌です。二首目は、永田和宏選。ほかにもアリスの谷村新司を追悼する短歌がいくつかありました。私たちの世代は、アリスとともに青春時代をすごしましたから。今度、Vn合奏で友人が弾く「いい日旅立ち」の伴奏を弾く予定です、Vnで。三首目、ガザ攻撃をやめないイスラエル、病院や学校を攻撃して子どもを平気で殺すことに、なんの罪悪感もないのでしょうか?イスラエルがやっていることは、かつてナチスにやられていたことと同じではないのでしょうか?パレスチナ人へのジェノサイドだと思いますが、誰も止められない。ウクライナ戦争への注目度も下がって、混沌とした地球になってしまいました。本当に恐ろしいです。高齢者の私だから言いますが、高齢者が死ぬのと子どもが死ぬのと、同じ命の重さだとは思えないのです。未来が奪われる、なんと残酷なんでしょうか。