ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

大道芸人ロッキー

2005年06月29日 23時45分18秒 | 芸能スポーツ
 今日、上野に絵を見に行った帰り、大道芸人ロッキーさんのショータイムがちょうど広場で始まっていたので、ついつい最後まで見てしまいました。カタコトの日本語を話すユニークな芸でしたが、ネットで探してみると、けっこう他の方のブログに登場していました。うーむ、やはり、日本人のようでした。でも、とっても面白いんですよ。芸は、確かにうまいです。そして、見ている人をうまく巻き込んで、みんなを楽しませてくれます。
 以前、一度もサーカスを見たことがなかったので、2年前の夏に初めてボリショイサーカスを夫と昭島で見たのですが、そのとき以来のワクワク感でした。
 本当に、ロッキーさんは沖縄にも行っていたんですね。「東日本のみなさん」というのが、面白かった・・・。これからもがんばってくださいね。今日は割とお金集まったようでしたし、美味しいもの、たくさん食べてがんばりましょう!
 ロッキーさん、お疲れ様でした。上野って、意外と面白い・・・。
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マイナーレーベルのCD

2005年06月29日 22時27分42秒 | 音楽
 先日、阿部千春さんのヴィオラダモーレの記事を書きましたが、その後、インターネットで調べたら、「SONATORI DE LA CIOIOSA MARCA」のCDに参加していることがわかり、そのCDの説明を印刷して、夫に渡していました。もう日がたって私はすっかり忘れていたのですが、先日の日曜日、夫が急に出掛けると言い出し、「秘密なの?」と聞くと、そうでもない様子で、帰ってから話すといって、ふらっと出掛けてしまいました。
 理由は、私がほしがっていたそのCDを、タワーレコードのセール中にどうしても買いたかったからだそうで、その珍しいCDを買ってきてくれたのでした。
 ハノーヴァー宮廷で、アゴスティーノ・ステファニーという作曲家が作曲した舞台音楽を演奏したもので、バロックダンス音楽みたいでした。解説の中の写真には、あの阿部千春さんがしっかり写っていました。うれしいですね。夫は、私が喜ぶこともみんな内緒にして、あとで種明かしをするのです。それもまた楽しいのですが(あらぬ疑いもしてしまうのは、申し訳ないけれど)。このステファニーという、どうしても名前から、大地真央の化粧品メーカーのCMを思い出してしまうのですが、彼は、リュリよりもあと、ラモーよりもちょっと前の時代に生きています。たしかに、ラモー的な曲が多いと思います。夫はラモーのパロディとまで言っていましたが・・。でも、けっこう面白いです。いまなら、まだ、タワーレコードに残っているかもしれません。こういうマイナーレーベルのCDは、そのとき買わないと、なかなか再度見つけることは難しいようです。でも、たしかにこのレーベルでこの演奏団体(ヴェネチアのピリオド楽器演奏団体のようです)のCDは、我が家にも何枚かありました。ヴェネチアの音楽だからと、ひところよく聞いていたような気がします。阿部千春さんは幅広く活躍しているようで、うれしい限りです。
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ママで金、がんばって!

2005年06月28日 14時24分46秒 | 芸能スポーツ
 昨日、柔道の谷亮子さんが、妊娠を発表し、7連覇がかかった9月の世界選手権には出場しないで、次のオリンピックへの「ママでも金!」を目指すというニュースがありました。私も、岩波ホールで「ベアテの贈りもの」を見たこともあり、一線で活躍する女性が、後の女性たちを引っ張ってくれることになると信じています。才能をそのまま伸ばして、道を切り開いてくれることでしょう。それも、素晴らしいパートナーがいるおかげです。男女の差ではなく、人間として、ともに一線で活躍するというその夫婦の姿勢に、本当に拍手を送りたいです。いい人と結婚しましたね。
 きっと、必ず、ママになっても金メダルを取ってくれるでしょう。応援しています。女性の活躍は、本当に楽しみです。日本も、やわらちゃんを先頭に、結婚出産を経ても現役で活躍することが当たり前の世の中になってほしいです。すがすがしい気持ちでいっぱいでした。
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マネー至上主義

2005年06月27日 17時54分38秒 | 社会
 以前、私は、フジテレビとホリエモンの闘いを、旧体制を崩す存在としてホリエモンを応援していたのですが、最近は違ってきました。確かに、株主の意見を無視する経営はなりたたないでしょうけれど、ただ、株価の浮き沈みだけで利ざやを稼ぐ投資家ばかりがいい気になっているのも、嫌な世の中だと思います。昨日の新聞の記事「広がるマネー至上主義」を読んで痛感しました。その中で、村上ファンドと明星食品の社長の話が載っていました。村上ファンドは「株主への利益還元が必要」と騒いでおいて、株を所有して1ヶ月、保有株を売って利益を得てすぐに去っていったとのこと。明星食品の社長は「お金を動かすだけで莫大な利益をあげる。そんなやり方が世の中でまかりとおったら、若い人が額に汗して働くのがバカらしくなるようなことにならないのか」と思ったそうです。実際に、そうなっているのではないかしら。製造業が大事にされない社会って、おかしいですよ。ずるい人間が甘い汁を吸って、地道に働くのが嫌になる世の中なんて・・・。みんな、天下り官僚みたいになるのがいいってこと?
 明星食品本社は、私がOLしていた会社のすぐちかくにあります。個人的に応援したくなります。株というのは、その会社を応援して投資するものじゃないのかと思っていましたが、なんか、競馬の世界みたいで、マネーゲームって嫌なものですね。テレビのCMも、サラ金まがいのものがあふれていて、お金を借りるのが当然のようにうたっているのが、恐ろしくなります。
 いっそ、宇宙戦争かハルマゲドンで、人類が作り上げたすべてのものが破壊されてしまえばいいのに、なんて思う私は、ただの貧乏人でしょうか。
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ベアテの贈りもの

2005年06月27日 17時36分15秒 | 映画
 今日、岩波ホールで「ベアテの贈りもの」を見てきました。平日ですが、かなり大勢集まって、補助椅子も出されていました。中高年が多く、残念なことに、若い世代はあまりいませんでした。でも、1割以上は、男性もいました。ドキュメンタリー映画で、ベアテさんが日本で講演したときの彼女の語りに、いろんな話が挿入されるといった作り方でした。彼女の人柄がとても素敵で、よかったです。バックのピアノ演奏は、おそらくすべて、お父様のレオ・シロタ演奏だったと思います。古い録音ですから、微妙に音程がおかしくなるところもあり、ちょっと気にはなりましたが・・。彼女の講演の間に、私が尊敬する市川房枝の戦前からの婦選運動の模様も詳しく描かれ、勉強になりました。私が朝日新聞の連載を読んだものが、詳しくなっているという作り方で、途中、ちょっと退屈な部分もありましたが、ドキュメンタリーですからしかたないですね。日本の社会は、実際はまだまだ、男性の意識が「低く」、男尊女卑が見え隠れしています。先進国の中では、男女格差がかなりある国として有名なのではないかしら。今も、自民党議員の中で、憲法第9条とともに24条も改正しようという動きがあるのは、納得いきません。
 日本は、戦争で原爆を落とされた唯一の国です。最後まで戦争反対の姿勢を示してほしいです。夫は、国連の常任理事国に日本が入りたがっているのは、戦勝国の仲間入りをしたいからだといいます。たしかに、国連の費用を日本が2割くらい負担している事実を、最近知りましたが、この特殊な事情がある限り、それもしかたのないことではないでしょうか。常任理事国入りしなくても、できることはあるはず。ベアテさんのいうように、この憲法第9条と第24条、私たち女性は、これを守りつづけなくてはいけないと思います。生活と密着した政治をと願うのなら、女性議員はもっともっと増えて当然です。ま、料理が得意な男性議員がいたらそれはまた、とてもいいことですが。どうなんでしょうね・・・。男子、厨房に入り、女子、政治を行う、うーーん、素敵な形です。この映画は、7月8日までです。ぜひ、大勢の方に見ていただきたい映画です。クラシックファンも必見ですよ、レオ・シロタのことがたくさん出ていますから。
 なお、岩波ホールのサイトに、割引券があります。こちらを利用すれば200円安くなるので、おすすめですよ。もちろん、私も今日、使わせていただきました。
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ついていないとき

2005年06月25日 10時51分47秒 | 芸術

 昨日は、夜、コンサートを聞きに行く予定がありました。バッハ・コレギウム・ジャパンの定期演奏会です。それで、夕方家を出る前に、いろいろとやっていたのですが、まず、猫に夜の分の食事、そして自分達の食事の支度。夫が数日前に作ったカレーが冷蔵庫にあるので、それを食べればいいからと、お米の支度をしていました。我が家は、米の中に少し油脂を加えるのです。以前は太白ごま油でしたが、今は、酒屋さんがくれた米油、原料が同じだから当然相性もいいだろうと、単純な発想です。それで、食用油の容器の蓋をつかんで持ち上げたら、なんと蓋が取れて落下し、私の膝から下と足許が油まみれに!あと5分で着替えて出掛けるのに!!もう、パニックでしたね。気を取り直して、ティッシュペーパーと雑巾で必死に掃除をし、米にその恨みの油も加えてタイマーをセットし、当然、化粧する時間もないので諦め、素面でさっさと着替え、新しいオルビスのストッキングをはいた途端、これまた伝線!!えーーー???もう、ショックでしたね。このタイプのは、私にしては高価だったのです、とほほ。そんなこんなでも、超特急で家を出て、「何て、ついていない日なんだ!」と、腹が立つやら気落ちするやら・・・。コンサート会場の手前で、イタリアントマトJrという、ヴェローチェのように安いカフェがあるので、そこでエスプレッソコーヒー160円を注文しました。すると、私の後に並んだ男性は女性を連れていて、チラッと見たのです。私も、どこかで見た顔だと思いながら、そそくさとコーヒーをもらい、すぐ隣のカウンターで一人で飲み始めました。その彼は、女性の分とテイクアウトで注文していましたが、すぐに思い出しました。本番まで30分切っているけれど、かれは、BCJのオーボエ奏者、三宮さん、隣は尾崎さん!まー、間に合うの?とちょっと心配。でも、飲んで店を出た時には、もう一人、それらしいステージ衣装の外国人男性が、まだ座って食べていました。多分、ファゴットのダニー・ボンド氏では?彼、18世紀オーケストラのメンバーでもあるそうです。すごいですね。
 というわけで、ついていなかったのか、ついていたのか・・、よくわかりませんでした。もちろん、演奏は、とてもよかったです。カンタータ127番の中の曲、三宮さんのオーボエソロとソプラノのアリア、とっても素敵でした。後半、弦もピッチカートで加わるんですよ、これもまた面白いのです。いい曲でした。今回の定演で、バッハのコラールカンタータの最後という、一区切りのコンサートだったそうです。

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大学の恩師

2005年06月24日 13時47分29秒 | 社会

 なんとなんと、うれしいことに、昨日の朝日新聞の夕刊に、大学の恩師(かっこいいでしょ!)のコメントが載っていました。なんでも、好太王碑の新しい墨本が中国で発見され、今まで論争があった、旧日本軍による改ざん説を否定することになったという話でした。なつかしいですねーーー。この、広開土王碑については、大学時代、恩師にいろいろ教えてもらったことがありました。
 自分が習った先生が新聞に載る(注意してみれば、彼はいろいろ研究しているので、よく出ているのに、私が気がつかないだけ)のは、とてもうれしいことです。それに、特に、彼は、私が(こともあろうに!)一浪してやっと入った大学で、年次主任(担任みたいなもの)だったのです。先輩の間でも、かなり厳しいと評判でしたが、もともと私はずっと彼の専門の古代史に居座りつづけたので、彼を中心に勉強会を作って同級生とゼミをしたり、合宿をしたり、本当によく勉強したものでした。親も、実は大学院まで行くと思っていたようでした。が、憧れのその先生以外に、好きな男性を見つけるようになると、勉学は疎かになり、院生と行った韓国史跡めぐりツアーの費用を親に負担してもらったのに、そのまま返さずに過ごしてしまったわけでした。なんと言う親不孝者でしょう・・・。数年前は、恩師の朝日カルチャーセンターが立川であったので、ひょっこり受講してびっくりさせてしまいましたが、今は、連絡も途絶えて、ただ新聞などで彼の活躍を目にするだけになりました。
 あの頃は、恩師も私も四半世紀前でしたし、彼は、もっともっと素敵だったんですよ。私立大学の定年は知らないのですが、今も母校で大学教授をしているそうで、何よりです。
 実は、夫は私が2年連続して不合格だった第一志望の大学出身ですが、話を聞くと、ああいうマンモス大学は、行かなくてよかったと思いました。母校は、親にお願いして滑り止めで受けさせてもらった私立でしたが、こじんまりとしていて、特に史学科のレベルは高く、勉強も充分にさせてもらえて、本当に入ってよかったと思いました。
 大学は、偏差値とかそういうことではなくて、実際に、どういうことを学んでどういう先生につきたいか、そういうことで選んだほうがいいですね。母校に感謝です。私はその恩師に、2年間、ぞっこんでした。おかげで勉強したわけですが・・・。これからも、お元気で研究に専念してください。かげながら、応援しています。
 印は、専業主婦をしていますし、大学卒業後も、あまり専門とは関係のない職場に行ってしまい、趣味も、当時はゼロだったものに今は夢中です。でも、人生は、いろんなことを学び、いろんな経験をすればいいのです。直接将来に結びつかなくても、そのとき自分が一番好きなことをすれば、きっと将来に何かプラスになるでしょう。始めるのに年齢は関係ないと思います。そこまで行く過程こそ、自分が切り開いてきた貴重な過去ですし、決して、無駄なことなんか何一つないと思います。その恩師に言われて、今も覚えていることは、何でもやってみればいいといわれたことです。底辺が広ければ、それだけ、頂点が高いものだからって。
 大学を卒業しても、学ぶ機会はいくらでもあります。今は、社会人の講座もたくさんあるし、いろんな大学のオープンカレッジに参加するのもいいでしょう。若い頃は、恋愛にうつつをぬかし、もっと勉強すればよかったと思う人は多いですよね、私もそうです。でも、生涯学習です。認知症予防のためにも、ぜひぜひ、積極的にいろいろ脳を使いましょう。まずは興味のあることから。恩師の「魏志倭人伝を読む」というカルチャーセンターの講座も、私が一番若かったくらいで、ほかは皆さん、中高年だったんですよ、驚きでしたもの。さあ、これからだって、脳を鍛えることはできます。今から、ヴィオラやヴァイオリン、チェロだっていいんです。始めてみましょうよ。若さとは、自分の気持ち次第なんです。

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アグリツーリズモ!

2005年06月24日 09時05分28秒 | スローライフ(手作り)

 今朝、NHKのニュースの中で、とても興味ある話題を見て感激していました。大好きなトスカーナのワイン農家の話でした。ほんのちょっとの時間でしたが、トスカーナのロッテロさん一家が、無農薬ワインを作っているのですが、ワイン自体が生産量が少なく、もっと経済的に安定を計って、ホテルを併設し、その宿泊客にそのワインを飲んでもらい、販路を拡大するというものでした。農家の納屋や収蔵家屋を改造して、ホテルにした室内は素晴らしく、今はもう半年前から予約が入るそうです。
 私がシエナに行った2001年2002年は、同じワイナリーの「DIEVORE」を見学しました。ここも、アグリツーリズモがあって、素敵な宿泊施設にうらやましくなりました。トスカーナは、このように、大きなワイナリーでも個人のワイン農家でも、アグリツーリズモがとても多いのです。あのトスカーナの丘でしばらく過ごすなんて、夢のよう・・・。そこで、ロッテロさんのことも探せば見つかるかと思いきや、なかなか。でも、同じイタリアワインの大好きなワイナリー、ファットリア・デイ・バルビも、このアグリツーリズモがあると知って、感動です。いつか、一度、ここに行ってみたい・・・。こちらのワインは本当においしいんです。また、私はヴィンサントもこちらのものを愛飲しています。自分で焼いたカントゥッチ(ビスコッティのこと)をヴィンサントに浸して食べるんです。おいしいですよ。
 今朝は、うれしいことに、トスカーナの風景をテレビで見ることができました。なんてラッキーなんでしょう。ロッテロさんのことも、詳しく知りたかったのですが、どなたか、ご存知の方、教えてくださいね。

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向田邦子

2005年06月23日 18時17分19秒 | 芸能スポーツ

 私が大好きな向田邦子を取り上げて、爆笑問題の太田光が面白く解説している番組があります。NHK教育テレビの毎週火曜日、午後10時25分からで、たまたま、最初から見ることができたんです。この番組は、その前から、藤沢周平や池波正太郎を取り上げたり、けっこう気に入っているシリーズでした。でも、向田邦子シリーズはたった4回でおわりなんて・・・、非常に残念。あの、爆笑問題の太田さんが、なかなか鋭い分析をして、すごく面白いのです。彼も、向田邦子並に、かなり頭がいい人だと思いました。番組は、もう来週で最後のようです、とほほ。詳細はこちらに出ています。
 向田邦子は、昔から大好きでした。彼女に憧れて、一時期、放送作家になろうと、六本木の放送作家教室にも通っていました(大学時代)。そのとき、倉本聡の講義もあったんです(彼も大好き!)。最近、彼女がずっと隠しつづけてきた悲恋が発掘されて、本やドラマになりました。あの、人間を描くすさまじさは、これだったのかと思いました。前回の太田さんの話には、彼女のこの恋にも触れていました。そのときに何枚か写った彼女のポートレート、とても美しいのです。それもそのはず、彼であるカメラマンが撮ったものだから。彼女のひとみに、彼が写っているはずと、まるでファン・アイクの描いた「アルノルフィニ夫妻の肖像」の、人物の瞳の中を見るような気分でした。彼女は、この辛い恋を決して人には言いませんでした。だから、その後ずっと独身でいたんでしょうか。人間ドラマの描き方が類を見ないくらい素晴らしいのも、彼女のその経験からなのでしょうか。
 今も、NHK民放あわせて大量にドラマが作られ、消費されています。私はαチャンネルをよく見ますが、最近のカバチタレのあとは、全く見る気がしませんでした。光るドラマが少なくなりましたね。向田邦子、倉本聡のほか、注目しているのは、三谷幸喜と井上由美子です。といっても、井上由美子さんは、監察医新人の天野をヒロインとするドラマ「きらきらひかる」が素晴らしかったので。最近の白い巨塔も彼女でしたね。それと、なんといっても三谷幸喜の最高傑作は「王様のレストラン」、これは再放送でも毎回泣いていました。10年も経ったとは思えない、未だに輝きをますドラマです。
 また、傑作をぜひ、再放送して下さいな、フジテレビさん、お願い・・・。

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リレーフォーライフ

2005年06月21日 20時00分33秒 | 社会

 今朝、NHK生活ほっとモーニングで、がん患者のことを放送していました。その中で、アメリカで始まった、がん患者、関係者、サポーターたちが参加する「リレーフォーライフ」という運動を紹介していました。日本でも、実現しようと、がん患者のシュウさんを中心に活動しているとのことでした。番組の中では、そのシュウさんのサイトも紹介していました。
 私には、身近にがん患者がいました。最初は、下町から高尾山麓に引っ越した両親の、母親のほうでした。下町には親戚が集まっていて、寂しいことはなかったのですが、高尾に引っ越したら、父は趣味の絵を退職後に専念して、いつも旅行していましたから、猫と母が留守番でした。私も週末には訪ねていたのですが、次第に母の体が不自由になり、ついに大たい骨を骨折してはじめて、多発性骨髄腫という病気に罹ったことがわかったのです。それも、母には秘密にしていました。そして、闘病の末になくなったとき私たちが聞いたのは、「骨髄腫という病気は改善してきたのですが多機能低下で・・・」と、納得のいかない主治医の説明でした。本人がなんだかわからないまま、抗がん剤の治療をしていたんです。これって、本当にいいのかと思いましたが、配偶者である父が決めたことだから・・。そして、ひとり暮らしの末に父も、悪性黒色腫(メラノーマ。父は臍にできるという、かなり変った発症でした)を発病してしまいました。最初は、形成外科の医師が、告知すべきではないと判断したために、姉と私とでいろいろ治療を主治医と決めるということになり、父は自分の病気を知るべきだと強く願っていた私は、皮膚科の主治医の協力(皮膚科では告知すべきという考えでした)と姉の説得で、父に告知してもらい、父が自分で治療を決めることになりました。
 ここで、一番大事なのは、自分の人生、自分で決めなくてはどうするのかということです。私は絶対に、どんな病気でも、自分で受け止めて考えなくてはいけないと思います。生まれてくるのは偶然だけれど、その後の人生は、自分でコントロールしなくてはいけないんです。教育とは、その知恵を学ぶものじゃないのかしら。自立して生きること、これが人間としての権利であり、義務なんです。
 父が闘病の末に亡くなったのは97年3月。自分の生きる希望だった絵が描けなくなって、この世に失望したんだと思います。最晩年、病床で、「早くけりをつけてくれ!」と言っていました。でも、早くに治療でコントロールして、QOL(クオリティオブライフ quality of life 生活の質)を高めて生活することが出来るはずだし、皆がそういう努力をしていると思います。がん治療は、日々、研究して改善されていると私は信じたいです。苦しいだけの昔の治療ではないはず。ガン保険もかなり普及して、告知が当然になってきていますが、未だに医者に「お任せします」という患者が多いのは、悲しい現実です。
 がん治療の進歩のためにも、がん患者が身近にいなくても、多くの人たちがこの、リレー・フォー・ライフの運動に参加してもらいたいと思います。アメリカのこの運動、私は素晴らしいと思いました。
 がん患者たちが集まって情報を交換し、治療法を選択する、これはとても大切なことだと思います。たくさんの支援グループができることを願います。一人じゃない、自分と同じような人がいるということを知るだけでも、安心に繋がるはずです。一人でも多くの人が、声をあげてほしい。

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