昨日、CT検査の帰りに、駅前ロータリーにある書店兼文具店に入りました。カルトナージュでよくカッターマットを使うので、愛用の物が古びてきてしまったから買い替えを考えていたのです。
久しぶりに店に入ると、文具閉店セール3割引きとありました。どういうこと?と思ったら、何と来月23日に閉店になるというのです。京王沿線にある京王グループの書店ですよ、ありえない!と思いました。そして、23日から1か月の閉店セールで、文具はだんだん底をついてきたような状態で、選ぶ余裕もなく、大きさが同じカッティングマットを見つけました。ほかにも慌てていろいろ買い込み、レジで店員さんに「このあとどうなるの?」と聞いても、わからないとのこと。なんだか、自分のライフラインがつぶされたようで、本当にがっかりしてしまいました。そういえば、最近、本は図書館でなんて、買っていなかったからかしらと反省。
私がこちらに引っ越したのはもう20年近く前の97年でした。父が亡くなった年です。夫を多摩ニュータウンの賃貸団地に残して3年間、先にこちらに来ていました。当時は駅前ロータリーのその書店のところには、「京王リビング館」というのがあり、生活雑貨はそこで手に入りました。物干しざおはその時以来の物を使い続けています。ちょっとずつ壊れかけてきています。
当時は、個人経営の書店兼文具店兼レコード店がありましたっけ。それに、ドムドムというハンバーガーショップも。そのあたりは、今は地下駐輪場の入り口になっています。
年をとるものですね、こんなにいろいろ変っていたんだから。あと何年この土地にいられるのでしょうか。ハッチを連れてブルーシート暮らしになるのはいつの日か。だんだん、現実味を帯びてきたような気がします。
この住宅街は、もう高齢化と過疎化がひどくて、夏祭りはがんばっているけれど、空き地や空き家もちらほら、テレビドラマの「ナポレオンの村」じゃないけれど、限界集落っぽくなってきた気がします。できれば、多摩ニュータウンの賃貸団地に戻りたい。あのころが、自分の人生で一番楽しかったころじゃないかしら。戸建に一人暮らしというのは、もう難しい時代になってきていると思います。
「斜陽」。読んだことはないけれど、その太宰治にあこがれて芥川賞を取った又吉さんの「火花」を最後にあの書店で買おうかしら。
書店がなくなるのは、本当に悲しい。見捨てられたような気がします。