昨日、おととし父の個展を開いていただいた久我山のギャラリー藍(杉並区久我山4-50-1電話03-3247-1730 京王井の頭線久我山駅北口より徒歩2分)に一人で行ってきましたc。というのも、昨日から展示が始まった、工房みち 木工芸展で2時から「オルゴールミニコンサート」があったからです。
ギャラリー藍さんからは、父の展覧会以来、案内のはがきが来るので、たまに遊びに行っています。駅からは割りとすぐで、久我山周辺の雰囲気もとても好きだから。なにより、ギャラリーの近くにはおいしいパン屋さんがあるのです(ラパン)。昨日も、ギャラリーに行く直前、寄ってみました。おととし通ったときによく食べたおいしい惣菜パンが、昼過ぎだったけれど少し残っていたので、思わず買ってしまいました。とっても良心的なパン屋さんです。サイトはこちらです。
昨日は、朝から夫と口げんかして、なんだかうんざりしていて、もともと予定していたのですが、夫と一緒ではなくて、私一人で出かけることにしました。家に主婦が二人いるみたいで、なんだかとても居心地が悪くて・・。
雨の中、パン屋に寄ってから、そのオルゴールのコンサートの10分くらい前にギャラリーに入りましたが、あまりお客さんがいないから、ちょっと不安でした。オーナーのMさんの友人が細工をして小物作りに使うからと、せっせとためこんだワインのコルクを渡しただけで、ほかにお土産も持参しなかったのをちょっと後悔してしまいました。
結局、お子さん二人を連れた若いお母様と、もう一人、年配の女性、そして私という少ない客で、オルゴールのミニコンサートははじまりました。ところが、恐縮していたところ、Mさんに「このワインの栓をあけてね」といわれ、ちょっと裏に回り、せっせと悪戦苦闘。それほどの失敗はなく開けられたのですが、いつもと違うタイプのコルク抜きだったのでちょっと困りました。そしてまたコンサートを聴きに戻ったのですが、今までの「オルゴール」の概念が覆されました。なんという素敵な響きなのでしょうか。今は、この音色によるオルゴール療法というのもあるそうなんです。確かにとても心地よいのです。それも、箱の木の素材でも響きが微妙に変わるとのこと。子供のころかってもらったプラスチック製宝石箱のオルゴールなんて、あれはオルゴールじゃない!?
日本のオルゴールメーカーのサンキョー(サイトはこちら)が、世界のシェアの9割を持っているなんて、全然知りませんでした。そして、あのオルゴールの、鍵盤のようになっている一つ一つが弁というのですが、その数がいろいろあるなんて・・。30というサイズでも、いろんな曲があるのですが、50となると、弁がシリンダーに触れる先端が平らではなく、尖っていて、曲が途中で終わっても、30の弁のように、持ち上がったままにはならないのです。そしてなんと!シリンダーが途中で左にずれることで、2曲分や長い曲を演奏したりするんです。びっくりしました。共鳴箱に乗せると、響きはさらに広がります。木の種類も、製作者の中川道彦さんがいろいろこだわり、とても素敵なオルゴールばかりなんです。こんなにオルゴールが美しいものだったとは、本当に驚きの連続。全て手作り、しかも天然のむく材です。その美しさは、まるで弦楽器です。そうです、ヴァイオリン、ヴィオラは表板は松、裏板は楓です。ちなみに私の楽器はVn、Vlともにフランス製。フランスの楽器は裏の模様がとりわけ美しいそうです(確かに!)。
桜やウォルナット、アフリカの豆科のパドック(会場では言わなかったけれど、競馬みたい!)というのもあって、様々です。確かに手作りだから値段も安くないのですが、一生にひとつくらい、こういうオルゴールが家にあっても安らぐんじゃないかな、と本気で思いました。
このオルゴールは、たしか、屋久杉の土埋木だったと思います。
お客さんが増え、コンサートの途中から、オーナーMさんが配ったワインで夢見心地になっていたのですが、さらに終演後は会場の真ん中のテーブルで宴会となったのです。作家さんのいろんな話を聞けて、時間もあっという間に経ってしまったのですが、聞きそびれてしまったお客さんにもまた再び!と、さらにオルゴールミニコンサートが始まり、楽しいことこの上ない、至福の時間でした。
帰宅後、夫も私もまだけんか腰でした(どうだった?と聞かれて「関係ないでしょ」と答えたのは私でした)が、しばらくして、オルゴールの素晴らしさを力説したら、夫も日曜日のミニコンサートには、ぜひ行ってみたいと言い出しました。
この展示会は24日月曜日までですが、23日日曜日、2時からオルゴールミニコンサートがあります。入場無料です。終了後、ワインも飲めますよ!興味のある方はぜひ、いらしてください。展示会会場で行うので、人数に限りがあるでしょうから、どうか、お早めにお出かけください。