先日、予約した本を図書館から借りてきて、ようやく読み終えたのが萩尾望都著「一度きりの大泉の話」。内容は、ファンならものすごく惹かれる話ばかりで、少女漫画の創成期がよくわかりました。それに、萩尾望都は、亡夫が大好きで、彼の影響で「トーマの心臓」など読みましたっけ。彼は他に、大島弓子も好きで、「綿の国星」や「グーグーだって猫である」も読んでいました。
読みながら自分の少女時代を思い出しました。本に出てくる西谷祥子や大和和紀も懐かしかったですね。それと、去年の1月にNHK「100分で名著」特集で萩尾望都を取り上げた番組を録画していました。だから、本の中での竹宮恵子とのトラブルは全く知らなくて、びっくりしました。青春時代にはいろいろなことがあるものです。人間関係も、どこかでずれてきてそれが大きな溝になっても気がつかなかったりします。青春時代よりも後ですが、私もいろいろありました。いまだに理由がわからず絶縁状態になっている人がいて、手紙を出しても返事は来ませんでした。
ほとんどの病気の原因はストレスではないでしょうか。人と出遭えば、よければ幸せになるけれど悪くすればストレスになる。それも、相当に傷つくことがある。私は萩尾望都さんに同情します。下手したらうつ病になりかねないことです。
本にしたことで、誤解も解けたのではないかと思いますが、こればかりは当事者でないとわかりません。そして、当事者とかんけいないところで、あたかも当事者が言っていたように吹聴される、それが世間なのでしょうか、ひどい話です。いまならネットで炎上しますよ。人は怖いものです。
話は違うのですが、最近のドラマで「ミステリというなかれ」に注目しています。これは原作が漫画だとか。この前の話で、なるほどと思ったのが、いじめ問題で、いじめられる方よりもいじめるほうが病気なんじゃないか、専門的なケアが必要だという話でした。外国ではそういうことをきちんとしているって。確かにそうだと思います。虐待も連鎖しますし、いじめるほうのカウンセリングが必要ですよね。家庭内暴力も、暴力をふるう方の意識が間違っていますよ。人はみな平等だし、生活費を出しているからえらいとかじゃないですよね。女性は支配される側ではありません。この前読んだアメリカの本だって、女性研究者がセクハラパワハラアカハラ受けているって。日本の女性研究者の立場はもっとひどいかもしれません。
想像の翼があるから、つらいところから抜け出せたのかもしれません。そしてその絵に、私たちはたくさん救われました。ありがとう。