前回は、作者を間違えてしまい、ご迷惑をおかけしました。必ず確認してから投稿しますので、ご容赦ください。そういえばなのですが、私が俳句サークルを辞めたのも、コロナ禍で通信句会を私一人で運営する羽目になり、作者を間違えたので休ませてくれともめて、結局退会したのでした。初心者にすべて任せるというサークルにうんざりしたのでした。それ以来、俳句はプレバト見る程度になりました。今日は沖縄本土復帰の50周年記念日です。でもテレビ欄には、NHKくらいしかそういう関係の番組がありませんでした。なんかとても悔しいし、関心がない本土のこの態度がよくないと悲しくなりました。そこで私も朝日歌壇に2首出しました。まあ、何度か出していますが一度も入選したことがないのです、とほほ。
佐佐木幸綱選
その靴とズボンで夫を見分けたと妻が戦争の惨さを語る 観音寺市 篠原俊則
脳内に「ロッキーのテーマ」を流しつつ洗濯そうじ皿洗いする 松坂市 こやまはつみ
一首目、私もニュースでこのことを知りました。民間人とわかっていて殺すなんて、本当に許せません。これは戦争犯罪です。最近も、キーウの自動車販売店でロシア兵が無抵抗のウクライナ人を殺戮してさらに略奪したんです。人間がすることではありませんよ。二首目、ロッキーのテーマで家事をするなんて、すごいです。とってもはかどりそうです。誰も手伝わないのでしょうか、ついでにパンチも出しちゃえなんてね、あらあら、矛盾してます。
高野公彦選
入口は教科書だった『こころ』から開いていった読書の扉 中津市 瀬口美子
「グーがパーになったよ」君の言葉から僕にはわかる若葉が出たこと 綾瀬市 小室安弘
一首目、そうですよね、現代国語の教科書に載っている小説で、本を読みたくなりますものね。確か、走れメロスや、タイトルは思い出せないけれど安倍公房の作品も高校の現代国語の教科書に載っていたと思います。なつかしいなあ。本は電子版ではなくて、ページをめくる紙でできた本で読みましょうよ。本の世界は、ワンダーランドです。いくら読んでも宇宙のように、広すぎるのですから。漱石は、昔は好きだったんだけど、日本画家の木島櫻谷の絵をぼろくそに批評したのが許せなくて、嫌いになりました。漱石、何様かよですよ。安倍公房は、教科書に載っていたからと本を借りて読むことはなかったです、あらら。二首目、君はいくつなのかなあ・・・。でも、面白い表現で気に入りました。
永田和宏選
生意気な六年生が神妙な一年生に脱皮する春 神戸市 平田まり
捨てられず何でもかんでもとっておく夫に私もとっておかれる 秦野市 三宅節子
一首目、そうですよね、中学に入ったら一番下の一年生ですから、びくびくしますよ。私は学んでいたころで楽しかったのは、中学時代と大学時代かなあ。高校は、入ってするに劣等生みたいでしたから。進学校に入ってもついていけないと大変なのでした。当時の高校3年のクラスメート、半分以上が一浪していたと思います。とはいえ、全体として学校の勉強は窮屈で好きになれませんでした。長く生きていると、若いころのことを思い出せなくなっちゃうから、苦しんでいてもすぐに忘れちゃいますよ。二首目、なかなか面白い歌ですね。亡夫もなんでもとっておく人でした。私が勝手に捨てて怒られ、夜中にゴミ置き場に探しに行って戻したこともありました。こだわりすぎだろって思いました。考えたら、離婚って、お互いに相手を捨てることですもんね。捨てずにいるだけでもすごいことなんですよ。まあ、妥協しながらなんとか暮らしていきましょう。そして、どちらかが先に逝ってしまったら、残った方はもう好き勝手に捨てちゃいましょう!
馬場あき子選
加藤登紀子のロシアの抒情聴く夕べ民は平和を愛するものを 仙台市 沼沢修
北上のツマグロヒョウモン増やさんと畑に残すタチツボスミレ 蓮田市 斎藤哲哉
一首目、加藤登紀子さんもウクライナ侵攻で心を痛めていると思います。ロシア国民は真実を知らされていないから、いつまでもプーチンを支持しているのでしょう。プーチンの化けの皮が剥がれたらきっと戦争も終わるんじゃないかと思います。これ以上、憎しみを増殖させてはいけないと思いますが、ロシア軍の残虐行為は、絶対に許せません。きちんと国際法廷で罰を受けるべきです。二首目、ほくじょうと読むのですね。私は最初、きたかみと読んでしまいました。今はインターネットで固有名詞のその姿を簡単に探すことが出来ます。なるほどなあと思いました。見れば、このふたつ、並べたら色彩的にも素敵なんです。固有名詞を使うのって、いいですね。とても効果的に使われたと思いました。