高野公彦選
熱中症アラート5日目ヘロヘロの私を急かす営業カバン 富山市 松田梨子
缶ビールお茶を駄賃に地区内の一斉清掃終わりて盆来る 飯田市 草田礼子
一首目、これは常連の松田一家のおひとり、社会人になったばかりなのでしょうか、梨子さんの短歌。今年の夏は本当に灼熱地獄でした。仕事で外回りする人は本当に大変だったと思います。家にいても、わつぃは風邪をこじらせてもうあと何回こんな夏を過ごさなくちゃいけないのかと弱気になりました。こんな暑い地球、もう本当にいやだ!この歌は馬場あき子氏、佐佐木幸綱氏も選んでいます。二首目、町内一斉清掃、似たようなお駄賃が出るんですね。こちらもお茶と有料可燃ごみ袋でした。体壊して町内会の理事を辞めさせてもらったので、今はちょっと活動の参加はお休みしていますが、町内会の運営は本当に厳しい。ボランティアだけど、引き受ける人がいない。ボランティアからか?とにかく少子高齢化でどこも大変なことになっていますね。
永田和宏選
八月の6+(たす)9=(は)15なる数の不思議に不戦を誓う 大田市 安立聖
8月の6日9日は、原爆が落とされた日です。そして、それを足すと15(銃後)になるのです。皮肉の利いた強い歌ですね。
9月1日は震災の日、つまり関東大震災が起きた日で、今年はちょうど100年目に当たります。この時の大災害と庶民の対応、つまり、デマに振り回されて朝鮮人を虐殺した黒い歴史があるのですが、政府も東京都知事もそれを認めていないのです。記録がないとか、なんとかいいながら、史実を認めない、こんな無責任な政府はあっていいのでしょうか?オーラルヒストリーや一市民の日記などの記録は重要な資料なのに。この日は、大杉栄と伊藤野枝が殺された日でもあるのです。こういう騒ぎに乗じて、国家というものは恐ろしいことをします。まるで今のプーチンですよ。絶対に許せません。
百均の老眼鏡でなんとかPCに向かっています。視力が安定したらもっといい眼鏡を作ります。ただ、老眼鏡って、そうそう長時間かけるものではないみたいですね。そりゃそうです、近くが見えるけど遠くが見えないのでは外で行動するのは危険ですもの。