その1を読んでいない方のためのあらすじをちょっと。
プライベート登山部の構成員にされた2人と共に尾瀬に行きました。山で苦楽を共にしているお客様のEくんと姪っ子の ゆり(芸名) です。
ゆり(芸名) はテン泊どころか山で泊まった事がないので、はたしてどう感じてくれるのか。
天気は初日晴れ、翌日雨かという予報。
テントを張って寝ることにしていますが、Eくんの熊の遠吠えそっくりの寝息が今夜も尾瀬のテン場に響き渡ることになるのか⋯。
20時頃、それぞれのテントに。
といっても、テントの中でやる事はたくさんあります。
マットを敷いて、シュラフにシュラフカバーを掛けたものに潜り込むのすらなかなか大変です。
Eくんの音声放送が始まってしまいました。
ヤバい。それにしても寝るの早すぎ。
せめて頭と足が反対になるようにテントの位置を決めれば良かったかも。
寝着くことができたのがたぶん23時頃。
やがて雨がテントを叩く音がし始めました。
午前4時に目が覚めて、ヘッドライトをつけてみると、やっぱりというほどの浸水。
できる限り雑巾で吸い取っては絞りましたが、らちがあかないのでだいたいのところでやめました。
それよりもマットがなんだか薄いぞ?
あれ、空気が抜けている。入れ直してみましたが、空気弁のところから漏れていました。
こりゃダメだ。そのまま寝てやりました。
少しすると雨はさらに強くなってきました。
Day2
午前4時、身体を起こした僕はひどい浸水状況に唖然としました。
ザック以外の全ての荷物を大きなビニール袋に入れてあるので、そこは心配なしでした。もちろん登山靴も。
ある程度荷物をまとめ、観光案内所の軒下に移動しました。
テント類もそこで片付けることとします。
軒下の広さに制限があるので、起きるのが遅かった人は雨の中の撤収を余儀なくされていました。

5時には他の2人を起こし、状況を説明。
幸い2人ともテント内は無事でした。良かった。

ゆり(芸名) は昨日のすき焼きの残りにうどんを入れて朝食にしています。

雨入りうどんを食べられるなんてテン泊も問題なさそうですね。
ニコニコやろ?

雨支度おっけー。
そんじゃデッパツしますか。
(デッパツ=出発のこと。昭和一桁の親父がよく使っていたなぁ)

『あーっ ここ 学校の遠足で来たとこだー』

お? なんか向こうの方、色づいてるよ。

わお! すごいすごい。

雨の尾瀬はとても空いていて、マイペースで歩けました。
写真もたくさん撮るよー。

滑りやすい急な木階段は慎重に通過します。
手なんかあとで洗えばいい、しっかり3点支持していきます。

ちょっとした沢滝に出ました。
『えー、三条ノ滝?』
おいおい、まさか(笑)

赤虫と青虫。
登りはやっぱり健脚一番星のEくんの引きで。

いよいよ三条の滝へ。
僕がズッコケた階段。降りきったところで良かった〜。

赤い木、何の種類か分からないけど雨に当たるとより赤みを増すのでひときわ目を引きます。

ここは1人ずつ渡ります。

あ! 見えた!

日本三大名瀑「三条の滝」ゲット!
ここで ゆり(芸名) が言いました。
『日本三大名瀑ってあと何処でしょうか』
『う〜ん、三条の滝ぃ 称名滝ぃ 華厳の滝!』
『ぶぶーっ、袋田の滝でしたー』
へ〜 華厳の滝じゃないんだぁ。
『袋田の滝をアイスクライミングしたいんだー』
まじかよ! ゆりは大物になるねー。

もう一度アッブで。

ザックを背負ったアマガエルみたいな ゆり(芸名)。本線に戻って燧裏林道を進んでいきます。

『あ! これ椎茸だよね、絶対そうだ』
ほんとだー、でもよく見てみると木から腰掛けみたいに生えてるよ。違うんじゃないのかなぁ。
でもこれは「椎茸」ってことで。
後で調べてみるとどうやらこれは「ツキヨタケ」に似ています。
後で調べてみるとどうやらこれは「ツキヨタケ」に似ています。
ツキヨタケは毒キノコでした。
よく椎茸と間違われて食中毒になるらしいですよ。

林道の終点には吊り橋がかかっていました。
両側にベンチがあって先行の方たちが座っていました。遠くから来たみたいで、1ヶ月ぐらい登り続けてトリップしているんだとか。
ご夫婦だと思うんですけど駐車場で会った時、車2台でした。
車中泊には1台ずつそれぞれ寝た方が良いのでしょうね。そこは割り切ってコストよりも快適さを選んだような?
そして反対側には年配の男性陣が5~6名座っていました。
『でっけぇ荷物背負って〜、テントじゃ寒くねぇのか? 女の子もテント入ってんのか?』と聞かれました。
E『テントはこの人(僕のことね)が2人分持ってます』
爺『おー、大変だなぁ。もっと暖かく寝れる方法あるぜ。裸で重なって寝るんだ』
僕『なるほど、よくやったんですか?』
爺『よくやった』と深く何度もうなずいていました。

御池まであと少し。
結局雨はほとんどやむことはありませんでした。

御池田代を抜けたらゴールは目の前です。

御池駐車場に到着しました。
いや〜重かった。でも楽しかった〜。
Eくん、ゆり(芸名)ちゃん、本当にお疲れ様でした。そしてありがとう。
帰りは「燧の湯」に寄って、道の駅で蕎麦食べて再び5時間超えの運転で帰りました。
ゆり(芸名)はさらに2時間、電車で自宅まで帰りました。大変だったと思います。
おしまい。
””””””””””””
歩行距離 11.6km
所要時間 6時間20分
累計登坂標高差 652m
29,500 歩
2日間合計
歩行距離 22.7km
所要時間 15時間40分
累計登坂標高差 +1,800m
64,300歩