『地球上で一番難しい言語・日本語(表意文字と表音文字の混合)1』
『表意文字の漢字と、表音文字の平仮名+片仮名+ローマ字+略語』
IT後進国・縦割り行政組織の中で、カタカナ語・カタカナ英語が大氾濫している現状で、今一番気になっていることがあります。
❶約50億人が使う表意文字のラテン文字(ローマ文字、ローマ字「伊:alfabeto Romano、英: Roman alphabet」)、約15億人が表意文字の漢字を使う、その内の約1億人の日本人は、その両方、表意文字と表音文字混合を使う。 それもIT/デジタル化を難しくする『表意文字の漢字と、表音文字の、平仮名 ∔ 片仮名 ∔ ローマ字』を混合した日本語を使ってきたし、今まで紆余曲折はありましたが、今後も、この豊かな言語を使っていくでしょう。
❷現在の漢字文化圏は、日本・北朝鮮・中国・台湾です。 韓国・ベトナム・タイ・インドネシア・マレーシア等の漢字文化圏の国々が漢字表記を、ある時期から廃止した。
漢字文化圏
ウキペデイアから引用
韓国;1970年から始まった漢字廃止政策
ベトナム;義務教育における漢文教育は、北ベトナムは1950年の暫定教育改革により廃止、南ベトナムは1975年のサイゴン陥落により漢字廃止
タイ;廃止時期不詳、中国語(主に潮州語などの南方方言)の影響、今でも子供が生まれると寺で漢字の名前を付けて、タイ語に変換
インドネシア;廃止時期不詳
マレーシア;廃止時期不詳
先ずはウキペデイアからの抜粋・引用です。
漢字が生まれたのは、今から3300年前(約紀元前1300年)の中国、「殷王によって発明された甲骨文字です。 その漢字は、今とは全く異なる使い方をされていました。 「殷」では、穀物の豊穣を願う雨乞いから祭や戦の時期まで、あらゆることを文字で刻んだ亀の甲羅や獣の骨のヒビ割れで占いました。
漢字は、中国古代の黄河文明で発祥した標語文字。 四大文明で使用された古代文字のうち、現用される唯一の文字体系。 また史上もっとも文字数が多い文字体系であり、その数は10万字を超え、ほかの文字体系を圧倒する。 古代から周辺諸国家や地域に伝播して漢字文化圏を形成し、言語のみならず文化上の大きな影響を与えた。
現代では中国語、日本語、台湾、広西の東興市にいるジン族が使用のベトナム語の記述に使われる。 ただし、韓国語ではほとんど使用されなくなっている。 20世紀に入り、漢字文化圏内でも中国語と日本語以外は漢字表記をほとんど廃止したが、なお約15億人が使用し、約50億人が使うラテン文字(ローマ文字、ローマ字「伊:alfabeto Romano、英: Roman alphabet」)についで、世界で2番目に使用者数が多い。
ただし、ここで大変気になる実態です。 ラテン文字(ローマ文字・ローマ字)は、表音文字、漢字は表意文字です。 中国は表意文字が、繁体文字から簡体文字に変わってきています。 この簡体文字は、本来の表意文字から表音文字に変化していくように思います。
日本と漢字文化圏の国々の事情をウエブ情報からの抜粋・引用です。
漢民族を主な住民としない国で漢字を使っているのは日本だけであり、朝鮮半島およびベトナムではすでに漢字の使用は事実上消滅している。 その理由としては、活版印刷で決定的な障害となっていたことが挙げられる。
1980年代以降、日本はワープロ・パソコンといった情報機器の普及によりタイプ印字がたやすくなったが、そこにいたるまでの長い活字文化で印刷技術の活用に漢字が大きな障害となっていた。 それに比べてアメリカやヨーロッパは活字印刷のさらなる技術革命として登場したタイプライターの発明によって文書の即席印刷が可能となり、ほとんどすべての書類が迅速に活字印刷され、
その結果報告も活字の報告書として迅速に生産されたため組織管理の透明化に役立った。
漢字は通信技術の活用と発展にも大きな妨げとなっていた。 また、日本を含む漢字文化圏で謄写版印刷が多く使われたのは、漢字の存在により、全ての種類の活字を活版印刷用にそろえることが難しかったためである。
漢字により生じる非効率性の問題はアメリカやヨーロッパの事情を知る者には特に強く認められていた。 結果として、日本は漢字使用を減らす政策がとられ、当用漢字が制定され、表音主義に基づく表記の改変などが国家規模の言語政策として行われている。
中国でも共通語が「国語」として定められ、注音符号ができ中国語の表音化が可能になった段階で短期間ながらも漢字廃止論が魯迅や銭玄同らによって主張された。
現在は情報機器の普及とともに漢字で活字印刷する際に妨げがほとんどなくなり、漢字を用いた文章を読むときの効率性が認められている。日本では漢字廃止論も下火となっている。
太平洋戦争終結後、1948年(昭和23年)に「日本語は漢字が多いために覚えるのが難しく、識字率が上がりにくいために民主化を遅らせている」という偏見から、識字率調査実施されたが、その結果は漢字の読み書きができない者は2.1%にとどまり、日本人の識字率が非常に高いことが証明、日本語のローマ字化は撤回された。
1946年(昭和21年)4月、志賀直哉雑誌『改造』に「国語問題」を発表し、その中で「日本語を廃止して、世界中で一番うつくしい言語であるフランス語を採用せよ」と提案した。 同年3月、連合軍最高司令官総司令部に招かれた第一次アメリカ教育使節団が3月31日に凱一次報告書を提出し、学校教育の漢字の弊害とローマ字の利便性を指摘した。を当用漢字と現代かなづかい、教育漢字が制定された。 その後当用漢字は常用漢字に改められた。
ローマ字派
現在は公益社団法人国際日本語学会日本ローマ字会が組織されており、梅棹忠夫会長を務めていた。 同会は独自の「99式ローマ字」を提唱している。
日本以外の漢字圏の状況
中国
中華民国期、音標文字である注音文字でき、魯迅が「漢字が滅びなければ中国が滅びる」と述べるなど新文化運動を担った知識人が漢字廃止を主張した。
中華人民共和国の成立後、拼音というラテン文字による表記法を作り、漢字の簡体字化を進めるなど文字改革政策を進めた。1970年代の第二次簡素化方案の失敗により、正書法のラテン文字化は頓挫し、簡体字が維持されている。
現在は、注音符号も拼音も補助的な使用にとどまり、中国大陸の中華人民共和国政府も台湾の中華民国政府も、漢字を廃止する政策はとっていない。
大韓民国
ハングル専用法の制定や、一時期漢字教育を全廃する教育政策により、現在の韓国の若年層はほとんど漢字を解さないほどとなっているが、国民はハングル専用分と漢字ハングル混じり文で2分されるなど決着がついていない。
朝鮮民主主義人民共和国
北朝鮮は、漢字は法律上廃止されており、韓国語用の文字であるハングルだけが用いられている。
ベトナム
1945年のベトナム独立時に、漢字に代わる公用文字としてクォック・グーが正式に採用された。 義務教育における漢文教育は、北ベトナムは1950年の暫定教育改革により廃止、南ベトナム1975年のサイゴン陥落により廃止されている。 一般生活の中でも、冠婚葬祭や仏事や旧正月など、伝統行事の場で漢字がよく用いられる。
IT後進国・縦割り行政組織の中で、カタカナ語・カタカナ英語が大氾濫している現状です。 表題『地球上で一番難しい言語・日本語(表意文字と表音文字の混合)』、表意文字の漢字と、表音文字の平仮名+片仮名+ローマ字―に、さらには、カタカナ英語と英語略語の氾濫と、どう対応してゆくか難しい局面にあると思っていますが、半世紀前よりはIT技術面、デジタル技術面の環境は良くなっていますので関係者には頑張っていただきたいと切望しております。
(記事投稿日:2020/12/30、 #265-3)
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