原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

2020五輪後日本が堕落・荒廃しないための提案

2013年09月09日 | 時事論評
 たとえ「非国民」と後ろ指を指され、我がエッセイ集がバッシングにより炎上しようが、私は本日この記事を綴り公開したい。
 (いえいえ、それは大丈夫だ。 そもそも「原左都子エッセイ集」は“有名人ブログとやら”とは異なりアクセス数が少ないため、その心配は無用だろう。)

 昨日早朝にブエノスアイレスより届いた2020年五輪開催国決定の一報には、衝撃が隠せず意気消沈してしまった私だ…
 ある意味では6月末に義理姉が末期癌で壮絶死した直後よりも、我が心理が揺さぶられる程にショッキングな発表だった。


 なんで、東京???

 そんなはずは絶対ないと信じていた。 何故ならば、東日本大震災発生より2年半が経過した現在に及んで尚“福島原発事故後処理失敗による汚染水垂れ流し”との、五輪招致候補3地の中で一番致命的な危険を抱えている日本だからだ。
 それがどうしたことか、東京に決定した理由が「3候補地の中で一番安全」との発表ではないか??
 我が耳を疑うしかない。

 確かにトルコ イスタンブールはそもそもイスラム教圏、そして中東地域に接している国ではある。 ただ、国内の反政府デモの目的とは民衆がエルドアン政権より民主化を勝ち取る闘いだったと私は理解しているし、現在は消沈しているようだ。 しかも、トルコは現在戦闘が激化しているシリアからの難民を積極的に受け入れていると聞く。 更には、トルコは今回が5度目の五輪招致挑戦との報道でもある。 何故、この国の五輪開催がいつまでも認められないのか!? 
 親日国でもあるトルコから、日本へ数多くの五輪開催祝福メッセージが届いているという。 そんな報道に触れるにつけ、何故原発事故の後処理が後手後手に回るとの醜態を世界に晒している我が国が恥ずかしげも無く五輪開催などを勝ち取ったのかと、無念感が募られる思いだ。

 片やスペインのマドリードに話を移すと、五輪開催地決定直前まで当地こそが開催候補1位に位置しているとの裏情報もあった。
 原左都子の一押しはあくまで上記イスタンブールなのたが、マドリードの誘致合戦の風景を国際影像で垣間見て、この国で開催しても問題はないであろうとの感想を抱いていた。 ところがマドリード開催が敬遠されたのは、どうやら国家の財政危機が一番の理由らしい…


 話を続けるが、それを言うならば我が国 日本とて同様である。

 安倍政権は政権奪取以降、一貫してアベノミクス経済政策により国民皆に“心理操作”を施し自分が政権を奪取した事であたかも経済復興が叶い、今後我が国が財政面でも活気付くとの報道ばかりをメディアを通じて吹聴し続けている。
 こんな“目くらませ”を信じるな!と、我が「原左都子エッセイ集」にて訴え続けている。
 にもかかわらず、大方の国民は実際に自分の生活が少しも豊かになっていない事を承知の上で、明日には少しは楽な生活が叶うと騙され、またもや夏の参院選で自民党に大量の票を投入してしまった…
 またまた気をよくした安倍首相のターゲットは、2020東京五輪招致に傾いた。

 参院選後の安倍首相の行動は国民の皆さんもご存知の通りである。

 安倍首相の参院選圧勝後の次なるアベノミクスのターゲットは、2ヶ月先に迫っている東京五輪招致だったことは日の目を見るより明らかだ。
 国民の血税による貴重な国家財源をすり減らしつつ、この一国の首相はチャーター機を飛ばして幾度となくアジア・アフリカ地域へ旅立った。 その名目は経済支援及び国際親善目的であろうが、その実は東京五輪開催を支援するべく懇願し、金(かね)をばら撒いて来たのが実態ではなかろうか。 しかも、東京五輪開催のために安倍首相は東京招致に向けて国際IOC委員達にも金(かね)の力ではたらきかけた事が疑われるのは私が説明するでもないであろう。

 要するに、今回の安倍政権による東京五輪誘致とは、自らが政権脱却のために打ち立てたアベノミクス経済政策の主たる財源確保“国民心理操作”の一環でしかないのだ。

 それでもそれを知ってか知らずか、日本国内の子どもや若者は2020年五輪開催地に東京が選出された事に無邪気に喜んでいる様子だ。 世間知らずの若年層が自国五輪開催を無邪気に喜ぶ実態に関して、原左都子も許容したい気はする。 
 あるいは本日の報道によると、レスリングが五輪競技として再指定されたらしい。 レスリング競技に於いて日本代表 吉田沙保里氏との素晴らしいまでに国際大会で連勝を重ねている五輪選手の今後の連勝を見守りたい思いもある。


 原左都子とてもちろん東京及び日本の一住民である限り、2020年東京五輪が成功を遂げるに越した事はないとの希望はある。 

 ただ、今回の五輪開催に関しては阿倍政権が政権スタート後にそれを焦り過ぎたきらいがあるのは確かな事実だ。 
 アベノミクスは国家レベルで考察するならば、未だ何らの業績を挙げていないのが実情であろう。 それを信じ過ぎる国内の子どもや若者連中、及び底辺庶民の反応に頼り過ぎるのがアベノミクス“心理操作”の弱点ではなかろうか?


 最後に私論でまとめよう。

 2020年東京五輪開催がIOC総会で決定してしまった以上、「失敗」が許されるはずがない。

 五輪において何が「成功」と位置づけられるかに関しては未知数ではあろうが、とにかく世界各国から参加して下さる選手、役員、そして観光客の皆さんの安全を保障できてこそ大会が成り立つと私は心得る。

 原左都子の現在の思いを正直に語るならば、阿倍政権自体が2020年まで持ちこたえているのかすら想像が付かない現状だ。
 しかも、まさか50年前に東京五輪を招致した我が国の歴史とはまったくその趣旨を異にする現在の五輪開催である事を、阿倍政権が認識していないこともなかろう。

 表題に掲げた通り、どうかどうか、2020年五輪開催後に日本が急激に堕落・荒廃して若き世代に暴動を起こさせぬ東京五輪準備を、政府と東京都は後7年間で施して欲しいものだ。
 しかも、五輪開催後も我々年寄りが安全に生き延びられる程度の国家財源を残しておいて欲しいのだが、これに関しては財政危機に瀕して尚五輪招致に及んだ我が国に於いては叶わぬ願いかもしれないね……