原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

STAP細胞、やっぱり見つかんな~~い

2014年12月18日 | 時事論評
 原左都子が(藪にらみ視線から)推薦する「今年の流行語大賞」は、断然 「STAP細胞」 だったのだが、残念ながらノミネートすらされなかったようだ。 

 この1年(未だ2週間程残っているが)、「原左都子エッセイ集」にて取り上げたテーマでダントツ1位だったのが、まさに「STAP細胞」である。

 以下に、本エッセイ集に於いて2014年に綴り公開した STAP関連エッセイ を列挙させて頂こう。

  2月3日     「実験好きと理系頭脳とは相関し得るのか?」
  3月12日    「STAP細胞騒動は基礎研究体質のいい加減さを露呈した」
  4月3日     「STAP騒動、私なら未熟者扱いされるより捏造を認めたい」
  4月10日    「4/9小保方会見、むしろ科学者として墓穴を掘った」
  5月10日    「5/8理研調査委『STAP論文取下げ』記者会見を論評する」
  5月21日    「小保方論文“切り貼り”は何故『改ざん』と確定されたか?」
  6月4日     「STAP論文すべて撤回で、今後の小保方氏の行く末は?」
  6月14日    「理研の新法人化は当分棚上げにするべき」
  7月2日     「小保方氏って、未だ理研から給与貰ってるの?」
  7月29日    「小保方氏はもはや不正疑惑から逃れられない」
  8月5日     「笹井副センター長自殺はSTAP不正を証明したも同然」
  10月25日   「STAP事件は“必然”だったか“偶然”だったか!?」


 元医学関係者であり“科学者の端くれ”を自負している原左都子は、今年2月に「STAP細胞発見!」とのトップニュース報道に触れた当初より、その“胡散臭さ”を我が直観で感じ取っていた。

 その直感を上記2月3日エッセイにて綴っているため、以下に再掲載させていただこう。
 つい先だって理化学研究所の研究員であられる小保方晴子氏(30歳)が、マウス動物実験に於いて新型万能細胞であるSTAP細胞の作成に成功した事実が世界中で報道された。
 現時点では未だマウス動物実験結果に過ぎない段階の「STAP細胞」に関する私見を公開することは差し控え、この実験の成果が一段階進捗した時点で、元医学関係者である原左都子の私論を公開したいと考えている。
 (以上、2014年2月3日公開の我がエッセイより一部を引用。)

 今年2月時点で私は、報道内で小保方氏が語った「STAP細胞は偶然出来ました。簡単に出来ました!」なる文言に大いなる疑義を抱いたからこそ、上記記述を我がエッセイ内で公開したのだ。

 我が直感が冴えていたかのごとく、翌月3月には早くもSTAP研究のいい加減さの程が共同研究者氏より露呈した。
 その後STAP疑惑が全国的に広まった時点で、小保方氏が自ら弁護士を雇い自費にて記者会見を執り行った。 この内容があまりにもお粗末だった事は国民の皆様もご記憶の事であろう。
 結果として科学誌ネイチャー小保方論文には取り下げ措置が下され、小保方氏が一時所属していたハーバード大学研究室も小保方氏を切り捨てた。  
 ここはもはや、小保方氏の勤務先である行政独立法人「理化学研究所」が小保方氏を懲戒免職にでもするのかと思いきや、小保方氏を理研に出勤させ理研の監視下に於いて、STAP再生実験を本人にさせると言い始める…  
 その給与を国民の血税から支払うのか? けしからん! と私が憤っていたところ、 な、な、なんと!  小保方氏を溺愛していたとの噂があり、我が国の再生細胞研究の大御所であられた理研神戸研究所副センター長 笹井氏が理研内で自殺するとの予想だにしない展開と相成った。

 その後季節が巡り、STAP小保方氏は既に世間から忘れ去られているようだ。
 そんな中、私は小保方氏が早稲田大学博士課程にて提出した博士論文の扱いに関し、たまたまネット上で見つけた情報を元に上記10月25日付エッセイを公開した。
 早稲田大学は小保方氏に対して“一応”博士論文を取り下げたようだが、何故か「執行猶予期間」を1年間設けた事実に私は異議を唱えた。

 そうこうしているうちに、私はネット上で“とある情報”を発見した。
 その情報とは、何故理研側が小保方氏を「懲戒免職退職」に出来ないかに関して記載したものだった。 どうやら来年の3月まで待てば小保方氏の期限退職が叶うため、わざわざ「懲戒免職退職」との危険を侵さずに済むとの内容だった。
 何故それ程までに理研側が小保方氏を“危険視”せざるを得ないのであろう。
 原左都子の想像によれば、小保方氏とは(4月の記者会見のごとく)日本に名立たる弁護士を付けて理研と闘えるほどの経済力が、氏が育った家庭にある故と私は結論付ける。


 さて、いよいよ表題に掲げたテーマに入ろう。 

 どうやら小保方氏は理研調査委による厳しいSTAP細胞再生実験に於いても、STAP細胞を再生不能であったたらしい。

 以下にネット上より、本日(12月18日)発表された当該報道を要約引用しよう。
 STAP細胞論文を巡る問題で、著者の小保方晴子・理化学研究所研究員(31)が11月末まで取り組んでいたSTAP細胞の有無を確かめる検証実験で、論文と同じ手法で細胞を作製できなかったことが関係者への取材で明らかになった。 理研は(明日)19日に結果について発表する。 小保方氏が関わらない理研の検証チームの実験も打ち切りになる公算が大きく、STAP細胞の存在が事実上否定されることになる。
 理研は4月以降、理研発生・再生科学総合研究センターの相沢慎一特別顧問(当時)を統括責任者とする検証チームを設置。最長1年かけて、マウスの細胞が弱酸性の溶液に浸すなどの刺激によって万能性を獲得することを確認したうえで、この細胞を受精卵に入れて全身の細胞に分化させる「キメラマウス」を作ることを試みていた。
 小保方氏は7月から検証実験に参加。 第三者の立ち会いの下で、論文で記載した実験の再現に取り組んだ。 しかし関係者によると、万能性の目印となる遺伝子が働くと緑色に光るように遺伝子操作したマウスのリンパ球を使った実験で、刺激を与えても緑色に光る細胞はわずかに確認できただけで、論文のように頻繁には出現しなかった。また、キメラマウス作製にも成功しなかったという。
 小保方氏は4月に開いた記者会見でSTAP細胞の作製に「200回以上成功した」と説明していた。
 検証チームは8月の中間報告で、論文に記載された方法ではSTAP細胞ができなかったと発表した。チームの実験は条件を変えながら来年3月末まで続ける予定だったが、関係者によると「小保方氏が再現できなかった以上、継続する意味は薄い」として、打ち切られる可能性が高い。
 今後、小保方氏らへの処分が示される見通し。
 (以上、ネット情報より引用したもの。)


 「原左都子エッセイ集」に於いてこの1年間に渡り、STAP細胞事件を追跡し続けて来た。
 
 我が2月当初の疑惑通り、残念ながら「STAP細胞」なるものが実存しなかった事実が決定的との結論がやっと出つつある。

 今後科学者を目指す若き人材には、こんな歴史的不祥事を繰り返さない事を、是非共願いたいものだ。