冒頭から、今朝方見たネット情報を引用しよう。
コロナ感染急増、政権に打撃=菅首相、危機感伝えきれず―五輪閉幕
2021/08/08 07:11 8日閉幕の東京五輪。新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言下で、菅義偉首相は競技のほぼ全てを無観客とするなど「安全・安心の大会」実現を目指したが、国内は爆発的な感染急増が止まらない。国民に危機感を伝えきれないまま、医療崩壊などの事態を招けば、政権への打撃は避けられない。
「これまでに経験したことのない感染拡大が進んでいる」。首相は5日、政府の新型コロナ対策本部でこう訴えた。その一方で、首相はこの日も含めて連日のように、日本選手の金メダル獲得をツイッターで祝福。自民党内からは「はしゃいでいるように見える」(中堅)との不満が漏れる。
コロナ禍の五輪開催に、国民の視線は厳しい。首相は6日の記者会見で「五輪が感染拡大につながっているという考え方はしていない」と影響を否定したが、政府による帰省の自粛、飲食店の酒提供停止などの呼び掛けが、理解を得られにくくなっているのは明らかだ。 政府分科会の尾身茂会長も「五輪をやるということが人々の意識に与えた影響はあるのではないか」と指摘した。
大会中、感染力の強いデルタ株の猛威は全国に波及し、陽性者は累計で100万人を突破。首相は緊急事態宣言の拡大・延長に追い込まれた。政府関係者は「東京は危ない状況だ。このまま行けば重症者や死者が増える」と警鐘を鳴らし、一部の専門家は全国への宣言発令を求める。
五輪の祝祭ムードを政権浮揚につなげ、衆院選や自民党総裁選を乗り切る―。そんな首相の目算は感染拡大で狂った。菅内閣の支持率は過去最低水準に落ち込み、好転する兆しは見えない。
この間、重症者ら以外は自宅療養を基本とする政府の新方針は、与党の反発を受けて「中等症も原則入院」と説明の修正に追い込まれた。首相が切り札と位置付けるワクチン接種も、都市部などでは予約が取りづらい状況が続く。
政権内で五輪開催の評価は定まらない。「世界中のアスリートが頑張っているのを見て、やれてよかった」(河野太郎規制改革担当相)との声がある一方、自民党幹部は「五輪が盛り上がるほど、『なぜワクチン接種が進まないのか』という批判になる」と懸念を隠さない。
野党は「五輪を政治利用しようという考えが愚かだ」(立憲民主党幹部)と対決姿勢を強める。
24日には東京パラリンピックが始まる。官邸幹部は「淡々とやるだけだ」と中止論を否定。政府は近く、大会組織委員会や東京都などとの5者協議を開き、観客の扱いを決めるが、31日が期限の緊急事態宣言は再延長の可能性も取り沙汰されており、五輪同様に無観客となる公算が大きい。
(以上、ネット情報より一部を引用したもの。)
原左都子の私見に入ろう。
この菅首相に関する問題に関しては、政府分科会の尾身会長がおっしゃるところの、「五輪をやるということが人々の意識に与えた影響はあるのではないか」との指摘が物語る通り。
まさに、菅首相の始終一貫しての 「五輪が感染拡大につながっているという考え方はしていない」との見識が諸悪の根源であったことだろう。
自民党幹部内にすら、自民党幹部は「五輪が盛り上がるほど、『なぜワクチン接種が進まないのか』という批判になる」と懸念を隠していない実態であり。
野党側が、「五輪を政治利用しようという考えが愚かだ」(立憲民主党幹部)と対決姿勢を強めるのは自然の成り行きであろう。
昨日あたりから、世は「お盆休み」に入ったようだ。
どうやら五輪に引き続きこのお盆休み中の人の動きが、昨夏に比しかなり増加している様子だ。
東京駅から新幹線に乗車する人混みの映像をニュース報道で垣間見たが、十分に多数の人民の国内移動が既に始まってしまっている。
この動きも、東京五輪に連動してのことだろう。
この夏もコロナ感染防止策として、何処へも旅行等で移動する予定を敢えて計画していない私としては、この間都内の人口が減ることは正直言ってありがたいが。
この人民国内移動が、五輪期間に増して日本中でコロナ禍の感染拡大を膨大化する事実は重々予想可能だ。
昨夏は国や都は国民に対し「移動を控えるように」と厳しく指導していたはずなのに、何故今年は野放図にそれを認めているのか?
五輪を開催したことを正当化するためには、政府や都としてはその後引き続くお盆時の人民移動を塞き止める訳にはいかない、との論理なのだろう。
新型コロナ感染者数は、2週間後に東京都内で10,000人/日になると専門筋は予想している。
政府や都の思い切った対コロナ政策や国民指導なくして、この空恐ろしい数値の打破は実現不能であろう。
本日、やっと東京五輪は閉幕を迎える。
これを機に政府や都には、今までにないような思い切った厳しいコロナ禍感染防止対策を打ち出すことに、是非共期待したい。