(冒頭写真は、原左都子の2度目の大学にてA先生にご指導いただいた「自然科学概論」講義ノートより転載したもの。)
前回の小講座の最後の部分より、テーマは「コペルニクス革命」に入っている。
コペルニクスの理論に於いては、円を46使用している。
これに対し、プトレマイオスは円を70使用。
円が少なくなると計算が楽になる。
『天体の回転について』 1543年 この書物の計算法のみを受け継いだ。
コペルニクは地球が動くことのみを主張したかったが、オシアンダーが、それはまずいと考えて、序文を付けた。
コペルニクスは、天文学のプロフェショナルではない。
ポーランド人かドイツ人かの論争もある。
フロンボルの聖職者だったようだ。
コペルニクスはパドヴァ(ベネチアの大学)で学び、別の大学で教会法の学位をとるためにその後再び学んだ。
『天体の回転について』の著書は、そもそも出版する気はなかった。
ピタゴラス派の見解としては、「太陽崇高」だが。
コペルニクスは、太陽は火、火が宇宙の中心になるべきとの、「太陽中心説」を説いた。
ポイルバハ(1423~1461)は、プトレマイオスの理論の解説書である『プトレマイオスのアルマゲストの概要』1496年 を発表した。
コペルニクスはこの本を熱心に研究した。
1538年にアルマゲストの『ギリシャ語原典』が印刷された。
これにより、本さえあれば勉強ができる時代になった。
イコール、大学が絶対的なものではなくなってきた。
コペルニクス説のメリット
● 惑星の距離が測れること
これは一つのメリットではあるが、正しくはない。
ゆっくり動くと遠くなる。
● 逆行の周期が説明できる。
T1 : 逆行の周期
T2 : 惑星の公転周期
T3 : 地球の公転周期
T T T
_ ー _ = _
T3 T1 T3 これが説明できる。
ただし、十分な根拠はない。
当時は、プトレマイオス、コペルニクス間の決着を付けることはできなかった。
原左都子の感想だが。
いや実際、下手な大学の授業よりも優れた著書の方がずっと役立つことはままあるのであろう。
私の場合は2度通った大学共々、当該哲学者のA先生のみならず素晴らしい恩師の方々に恵まれ、実にラッキーだったと言えよう。