(冒頭写真は、朝日新聞2021.09.14付夕刊記事「太陽の自転の謎『富岳』が計算」と題する記事より、富岳が再現した太陽内部の熱移動の様子の写真を転載したもの。)
私め原左都子は、過去に「太陽」に関する小論文を作成している。
それは決して我が専門業務に基づくものではなく。
娘の中学生時代の夏休み自由研究のテーマに「太陽」を取り上げて、仮説検証をした内容である。
元科学者の端くれである私は、過去に医学業務上、医学論文を数本仕上げて医学雑誌に投稿したり医学学会にて発表した経験がある。
そのためこの手の科学関連の論文作成はある程度手馴れていて、娘の自由研究課題を(娘をそっちのけで😜 )積極的に楽しく手伝ったものだ。
この自由研究に関しては、本「原左都子エッセイ集」2019.09.17及び2019.09.19付バックナンバーに於いて、「太陽はダイヤモンドになる?!」と題する表題にて取り上げている。
当該自由研究の「結論及び考察、おわりに」部分のみを、以下に引用させていただこう。
Ⅳ 結論及び考察
太陽をはじめすべての星には人と同じように一生があることがわかった。
そして、太陽は今なお成長を続けており現在は壮年期であるが、この壮年期を過ぎるとコアが水素を使い果たす時期が来る。
すると、水素核融合の産物であるヘリウムが燃え出す。このヘリウムが燃え尽きていく時に炭素が生産される。そして、この炭素がコアの圧縮によってダイヤモンドに変貌する可能性が高い。
これは今から約70億年後のことである。
ケンタウルス座の星のように既にダイヤモンドになっているとされる星も存在するため、将来的にコアの内部で炭素が生産され圧縮される太陽もダイヤモンドになると考えてよいと、私も結論付けたい。
ところが、この自由研究の実証は大変困難である。
星の内部の様子に関しては、地震の波の伝わり方で地球内部の様子を研究するのと同じ方法を応用して、星の振動の具合を調べることも可能であるそうだ。
これによって、ケンタウルス座の星の内部がダイヤモンドになっていることがわかったということである。
太陽に関しても、この方法で現在の内部の状態を調べることができる。
ところが、太陽がダイヤモンドになるのは70億年後のことである。その頃に私はもちろん生きていないし、人類全体が生き残っているのかも不明なため、実証ができないことがこの自由研究の最大の弱点でもある。
Ⅴ おわりに
夜空に輝く星は、本当に宝石のようにキラキラ輝いて美しい。
以前、私がもっと小さい頃、今回の話とは別のプラネタリウムの番組で、夜空から赤、青、黄、紫、ピンク、黄緑、金色、銀色、……
いろいろな色の宝石がキラキラ輝きながら舞い落ちてくる影像も見たことがある。その時、星が本当に宝石だったらすばらしいのになあ、と思ったものだ。
ところが、夜空に既に本当のダイヤモンドがあって、しかも、現在の私たちにとって身近で、なくてはならない存在の太陽も遠い未来にダイヤモンドになるとすれば、夢物語の域を既に超えて、私の夢を叶えてくれる話である。
科学技術の発展は、地球の環境破壊ももたらす側面もあるが、宇宙の神秘に触れさせてくれることでもあり、私たちに夢を運んでくれることでもある。
そして、太陽は今なお成長を続けており現在は壮年期であるが、この壮年期を過ぎるとコアが水素を使い果たす時期が来る。
すると、水素核融合の産物であるヘリウムが燃え出す。このヘリウムが燃え尽きていく時に炭素が生産される。そして、この炭素がコアの圧縮によってダイヤモンドに変貌する可能性が高い。
これは今から約70億年後のことである。
ケンタウルス座の星のように既にダイヤモンドになっているとされる星も存在するため、将来的にコアの内部で炭素が生産され圧縮される太陽もダイヤモンドになると考えてよいと、私も結論付けたい。
ところが、この自由研究の実証は大変困難である。
星の内部の様子に関しては、地震の波の伝わり方で地球内部の様子を研究するのと同じ方法を応用して、星の振動の具合を調べることも可能であるそうだ。
これによって、ケンタウルス座の星の内部がダイヤモンドになっていることがわかったということである。
太陽に関しても、この方法で現在の内部の状態を調べることができる。
ところが、太陽がダイヤモンドになるのは70億年後のことである。その頃に私はもちろん生きていないし、人類全体が生き残っているのかも不明なため、実証ができないことがこの自由研究の最大の弱点でもある。
Ⅴ おわりに
夜空に輝く星は、本当に宝石のようにキラキラ輝いて美しい。
以前、私がもっと小さい頃、今回の話とは別のプラネタリウムの番組で、夜空から赤、青、黄、紫、ピンク、黄緑、金色、銀色、……
いろいろな色の宝石がキラキラ輝きながら舞い落ちてくる影像も見たことがある。その時、星が本当に宝石だったらすばらしいのになあ、と思ったものだ。
ところが、夜空に既に本当のダイヤモンドがあって、しかも、現在の私たちにとって身近で、なくてはならない存在の太陽も遠い未来にダイヤモンドになるとすれば、夢物語の域を既に超えて、私の夢を叶えてくれる話である。
科学技術の発展は、地球の環境破壊ももたらす側面もあるが、宇宙の神秘に触れさせてくれることでもあり、私たちに夢を運んでくれることでもある。
(以上、原左都子が大いに手伝った我が娘の夏休み自由研究「太陽はダイヤモンドになる?!」小論文のごく一部を紹介させていただいた。)
さて、朝日新聞記事に戻って、当該記事を以下に要約引用しよう。
太陽は、北極や南極より赤道付近が早く自転している。どうして速度の差が生じるのか、千葉大と名古屋大のチームがスーパーコンピュータ「富岳」を使て内部の熱や磁場の変化を計算し、確かに差が出ることを世界で初めて再現した。 論文が13日付の科学誌ネイチャーアストロノミーに掲載された。
地球の自転周期はどこでもちょうど1日だが。ガスの塊であり太陽は、赤道付近が約25日、北極や南極付近は「差動回転」と呼ばれ、千葉大によると、1630年ごろから知られていたが、理由はよくわかっていなかった。
チームは、太陽内で起きる核融合反応のエネルギーが、対流によって表面まで運ばれる様子を、富岳を使って54億点もの高解像度で計算した。 密度や圧力、温度などの観測データをもとに、熱の移動や磁場の変化を再現したところ、確かに赤道が速く自転するようになったという。
太陽には、黒点が増えて活動が活発になる約11年の周期があり、太陽の自転速度の違いが重要な役割を果たしているとされる。
千葉大の某準教授は「11年周期という、太陽物理学最大のなぞの解明にも取組みたい」と話している。
(以上、少し前の朝日新聞夕刊記事より引用したもの。)
最後に、原左都子の感想でまとめよう。
過去に“曲がりなりにも”、まったく別の観点から“太陽研究もどき”を施したことがある立場にして。
この朝日新聞記事に大いに興味を抱き、当該エッセイの公開と相成った。
そうなんだね、維持管理に膨大な国家予算を要している??とのスパコン「富岳」も科学の進化に役に立っているんだ。
皆さんもご記憶だろうが、民主党政権時代に蓮舫氏がテレビ映像を使用して 「事業仕分け」を施し、当時のスパコン「京」が歪んだ形で著名になった事実をご記憶の方々も多いことだろう。
あの頃、蓮舫氏が発した、「1番にならなくてはいけませんか? 2番じゃダメですか?」が世間の流行り言葉となってしまったが…
それでもなお、スパコン「富岳」のコスト対パフォーマンスに関しては、今後も科学者たちのその活用度合いにかかっていることには間違いない事実であろう。