さて、昨日2024.06.27付「原左都子エッセイ集」にても取り上げたNHK総合テレビ「魔改造の夜」の昨日のテーマは、冒頭表題の如く「ワニちゃん水鉄砲バースデーケーキろうそく消し」だった。
早速以下に、当該番組に関するネット情報を引用しよう。
ワニちゃん水鉄砲 バースデーケーキろうそく消し
初回放送日:2024年6月27日
新シリーズ第2弾!ワニちゃん水鉄砲が魔改造され、超速「水」発射! 世界に誇る日本超一流エンジニアが極限の発想とテクニックを競う。 「水」で「火」を制す超難題に挑む! 水鉄砲を魔改造、7.5m離れた巨大ケーキに円状に立つろうそく10本を消す 。挑むのはロボコン超強豪校T橋技術科学大。 小型モータースペシャリストMブチモーター。 四輪二輪の世界的メーカーSズキ。 普通に打つと届かない。 水量は1匹100cc。 遠くの小さな「火」に正確に当てるのは超至難の業。 強く押すと「水」は霧状に。 どうやっても火は消えない… 超苦悩の末に衝撃マシンが。 はたしてどんな勝負に?
(以上、ネット情報より一部を引用したもの。)
この番組が始まった当初よりの「魔改造の夜」ファンの原左都子も、昨夜19:30より この番組を得意の集中力を持って視聴した。
一番に取り上げられたのは、大学生グループの ロボコン超強豪校「T橋技術科学大」だった。
さすがテレビ番組のロボコン大会等々で優勝を続けている強豪大学だけあって、実験・研究施設・設備等々に恵まれた環境下にて、準備作業を進めていた。
世界大会での優勝経験もあるとの話題だったが、その名に恥じることの無い学生研究者達が集まっている研究グループだった。
テーマである「ろうそく消し」の技法としては、一般的に一番考え得る技法を採用していた感がある。
それが功を奏したのか、テレビ放映本番では対一回目のパフォーマンス時には、4本のろうそくの火を消すことに成功した。
ところが競技に入る前に初めてT橋技術科学大学の学生達が気づいた事象として、肝心要のターゲットである「ろうそく」が風に揺らめいて直立上方に火が登っていないのだ!!
これ、元科学者の端くれである原左都子としても、とんでもないNNK番組制作班の失態と見た!
ここで一旦、我が過去の医学実験・研究に話題を移そう。
各種実験・研究を実行する際のバックグラウンド設定とは、その研究内容を左右する(あるいはダメにする)決定的な重要原因事項である。
それが故に、科学者・研究者達はあらかじめそれらのバックグラウンド設定の整合性から精査を始めるものだ。
例えば 私の場合、ヒトの生(「なま」すなわち採血したばかりの)血液細胞を扱うに際し、医学実験までの時間の経過を埋める手段から着手したものだ。
例えば 各種患者氏の血液を取り扱う場合、どうしても臨床現場より検査研究室までの輸送等々に時間を要してしまう。
その時間経過を如何なる手段で埋めるか?!?、 が最初の最重要課題であった。
例えば、保存温度を何度に設定すると生(なま)血液中の細胞が“生きた状態”での試験研究に入れるか?? 等々の事細かい実験研究を繰り返したものだ。
そんな経験があるからこそ。
昨日の、「魔改造の夜」におけるT橋技術科学大学の「ろうそく消し」本番に於いて。
何と、予想だにしなかたろうそくの「炎が風で傾いている」! あの会場内の事態の無情(無常)さに、原左都子も一緒に泣きたい思いだった!
ついでに言うと。
その「ろうそくの灯が傾いている」現象を何とか改善せんと、T橋技術科学の研究者達はわずかな休憩時間内にそれの出来得る限りの補正を施したにもかかわらず。
今度は、何故か会場内の「空調」をNHKが短時間に補正したのか!?! これまたどういう訳か、ろうそくの灯がまっすぐに上がっているではないか?!?!
T橋技術科学による 2度目手技での短時間の「補正試み」が これまた、あだになってしまった…
最後に、この番組を統括しているNHKの担当者に言いたいのだが。
「科学」を番組で取り上げる場合は、一般番組とはまるで異なる「高度専門能力」を要するものと私は推し量る。
特にこの番組、出演する各種団体の研究者達がその「高度専門力」すなわち正確な学問力や技術力を武器に立ち向かってきている!、と私は捉えている。
そんな「専門性」を裏切るかのような番組作りしかできないのならば、世の科学者にとって「失礼」以外の何物でもない!!
私も一ファンである「魔改造の夜」との番組制作に於いて、今後は。
科学の「専門性」を重視するのか、あるいは、「娯楽」番組の位置づけで通すのか、その辺のNHKのスタンスを問いたい思いだ。
(どちらかをある程度明確にしないことには、両者の視聴者のファンを無くすと想像します…)