礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

朝鮮の二銭五分白銅貨・五分銅貨・一分黄銅貨

2019-06-26 03:13:34 | コラムと名言

◎朝鮮の二銭五分白銅貨・五分銅貨・一分黄銅貨

『日本貨幣カタログ 1997年版』(日本貨幣商協同組合、一九九六)から、「朝鮮貨幣類」のところを紹介している。本日は、二六一~二六二ページにある二銭五分白銅貨、五分銅貨、一分黄銅貨の三種を紹介する。
 図版は、いずれも、オモテ・ウラ両面。データによれば、これら三種の貨幣は、いずれも、「開国四五百一年」=一八九二年(明治二五)に初めて発行されている。二銭五分白銅貨が最後に発行されたのは、「光武五年」=一九〇一年(明治三四)、五銭銅貨が最後に発行されたのは、「光武六年」=一九〇二年(明治三五)、一分黄銅貨が最後に発行されたのは、「開国五百五年」=一八九六年(明治二九)である。
 造幣廠は、仁川典圜局、のちに龍山典圜局。ただし、一分黄銅貨は、すべて仁川典圜局。発行枚数は、記載されていない。
 図版を見ると、ウラ面に、次のような文字がある。漢字およびハングルは、いずれも右書き。

二銭五分白銅貨 「大韓・光武二年・□□□□・1/4 YANG ・」
五分銅貨    「大韓・光武六年・□□・5 FUN・」
一分黄銅貨   「開国五百一年・大朝鮮・1 FUN ・□□」

 二銭五分白銅貨のオモテ面には、「二戔/五分」とある。
 国名は、発行年によって異なっている。「大朝鮮」、「朝鮮」、または「大韓」。「光武元年」=一八九七年(明治三〇)以降は、「大韓」。
 □□□□、□□は、いずれもハングル。□□□□には、「二銭五分」を示すハングル(ローマ字表記では、tu-don-o-pun)、□□には、「五分」および「一分」を示すハングルがある(ローマ字表記では、o-pun、および、han-pun)。

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