たんぽぽの心の旅のアルバム

旅日記・観劇日記・美術館めぐり・日々の想いなどを綴るブログでしたが、最近の投稿は長引くコロナ騒動からの気づきが中心です。

『エリザベート』六度目の観劇からの思い

2015年08月11日 23時33分47秒 | ミュージカル・舞台・映画
「泣いた笑った くじけ求めた
 むなしい闘い 敗れた日もある
 それでも私の命ゆだねる それは私だけに♪」

ようやくシシィが自らトートの胸に飛び込んできて、最後は一人で旅立っていくラストシーン。城田さんトートの、低めの太い声が「おれだけに♪」が重なる場面が繰り返し思い出されます。棺にシシィと寝かせると、愛おしそうに髪をなでる姿が印象的でした。
井上さんトートとはまた雰囲気の違うデュエットとラストシーン。
一緒には旅立っていかない、つかの間、ようやく自分のもとにやってきたシシィを見送る、それまで表情に人間感がなかった城田さんトートがみせたシシィへの優しさ。
観客に考える余韻を残す、たぶん人によって色々な受けとめ方ができる、そんなラストシーンもいいものだと思います。


「わたしが闘い続け 手に入れたものはなに 孤独だけよ
 耐えられず気が狂いそう 
 あー このまま歩んでも行き先はみえない」
 
精神病院訪問のあとで、シシィの、孤独に打ちのめされそうになる心を歌う場面も、断片的に繰り返し思い出されます。
演じる花ちゃんの、歳と共に孤独が深まっていく感じがよく伝わってくるので、
より心にしみるように残っている感じがあります。
気がついたら、自分と重ね合わせながらみているのでなおさら、湧き上がるように思い出されます。

依然として希望がわからなくて、公的窓口にいっていても全くどこかに希望がみえてくる感じがしなくて、このままどこにたどり着いていくのか分からないで今はボランティアしています。本当にこれが自分にとっていいのかどうかわかりません。一歩踏み出したので、自分の感性を信じながらこのままもう少し進んでみるしかないと思っています。
一個人でどうなることでもないので、流れに身をゆだねてみるしかないです。

人はみんな最後は一人で旅立っていかなければならない存在。

このお盆の、季節が動いていこうとしている時期は命への思いが深まる時期でもあります。
今日も、秋の気配をほんの少しだけ感じさせながら、夏色の入道雲が大きく流れていました。

明日は日航機の墜落事故から30年目になります。
御霊が安らかであれと祈りながら、今を生きているわたしたちは先に逝った人たちの分まで
一生懸命生きなければならないのだと思います。
生きることはむずかしい。
それでも七転八倒、あっちにぶつかり、こっちにぶつかりしながらも、限りある命の時間、自分を信じて生きていくしかないのだと思います。