「もしあなたが、いまちょうど、生涯の荒涼とした暗い時期の一つに臨んでいるのなら、将来のいろんな計画に手をつけたり、または、いまさらどこを改めようもないのに、過去のことをふり返って思いわずらったりしてはならない。むしろなにか実際的な仕事を企てるがよい。そのことがあなたを十分忙しくさせ、無益な期待の苦しみをあなたから取り去ってくれる。そうしているとある日突然、あなたがまだその仕事をすっかり終えない間に、あなたが願っていた心の変化が訪れてくる。」
(ヒルティ著、草間平作・大和邦太郎訳『眠られる夜のために(第二部)』岩波文庫、143-144頁より。)
(ヒルティ著、草間平作・大和邦太郎訳『眠られる夜のために(第二部)』岩波文庫、143-144頁より。)
![]() | 眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫) |
ヒルティ | |
岩波書店 |